spriteの考察日誌 ONE PIECE考察

ONE PIECE / 呪術廻戦 / 格闘技 / ポケモンの考察ブログ

世界政府は悪者?

まず、初めに筆者はガチのONE PIECE考察者ではない。

ONE PIECEの何巻の何話の何ページにこんな描写がある、ONE PIECEに類似した神話や伝説、歴史などを調べている、全てのONE PIECE考察の動画やブログを見た、などONE PIECEの考察に1日かけるようなガチ考察者ではない。

普段はポケモンのエメラルドや総合格闘技について月数回ペースで思ったことを書いているサラリーマンブロガーだ。

 

ONE PIECE自体は何度も読み直しているものの、扉絵やSBSは所々しか読んでいない。言わばその程度のフラット読者なのだ。そんな口が裂けても考察者とは言えないレベルのフラット読者がこのブログで言いたいのは、「ONE PIECEをフラットに読んでいくと不思議と気づいたり湧いてくる疑問がある」。これをブログとして発信し、共感者の共感や考察者の考察ネタ、あるいはファンのSBSのネタとして使ってもらえたらそれでいい、そんな趣旨のブログである。

それでは本題に入っていこう。

 

① 視点の違い

筆者達が強烈に政府側を敵、または恐怖の存在と思ったのは恐らく頂上戦争の時だろう。ルフィの兄エースが死に、大将赤犬の狂気的な信念に恐怖を覚えた読者は筆者だけではないと思う。

実はここで視点の違いが明確に描写されてるシーンが存在する。それはエースが死の間際に見ていた走馬灯だ。そこにはロジャーが死んでザマァみろと喜ぶ人々が描かれていた。

ここはかなり重要で、我々読者は言わば第4の視点というか、俯瞰的に海賊側も政府側も革命軍側も見ている政府の闇や海賊達の良い面も両方見えているからこそ、政府の闇が諸悪の根源ではないか?と、それを前提にして善悪の判断をつけてしまいがちだが、ONE PIECE世界の一般人は当然そんな事を知らない。海賊など日々の生活を脅かす恐怖の存在でしかなく、政府はそれらから守ってくれる頼もしい存在という認識でしかない。

つまり、あの世界では大半の人々が現状維持を望んでいると言える。もしONE PIECE世界の住人が本当に改革を望んでいるのであれば、革命軍なりの反政府運動や、世界政府から脱退するように自国の王に対して奏上するなど、やりようはいくらでもあるはず。しかし実際にはそうなっていない。これは過半数以上の人間が政府に革命を起こすほどの不満を抱いていないという根拠になるだろう。無論、世界政府の実態や自分達の生活の下に奴隷などの犠牲者がいるという事を知らないという前提はあるが、そのような犠牲の上に成り立っているこの世界自体には不満がないと言える。

 

② ミスリードによる敵の誤認

そもそも最近のONE PIECEの話がこの辺の解釈をややこしくしている。クローバー博士が巨大な王国の思想と名前を言う前に射殺された件や、巨大な王国を滅ぼした者たちによる歴史の抹消とそれに伴う恐らく行われたであろう大量虐殺や大量破壊、本誌で登場した解放の戦士ニカ、世界政府から逃げ続けるニカの悪魔の実、Dの意志や白ひげが最期に言い残した言葉から、世界政府は何かを滅ぼし、口封じをした悪の組織というようなイメージがついてしまう。

 

ここで一つメタ的な視点で自分をその立場に置き換えて現実的に考えてみてほしいか。

もし、滅ぼされた巨大な王国が素晴らしい善政の国で、その思想が良いものであったとしたら滅ぼされたりするだろうか?むしろ悪い国だからこそ滅ぼされたりしないだろうか?

これとは逆に政府側の20の国が私欲のために巨大な王国を滅ぼした。これの方がしっくりはくるが、これはこれで違和感がある。私欲にまみれた国が20もあって、更にそれが団結して、しかも仲良く一ヶ所に住もうとするだろうか?

巨大な王国を滅ぼした後にほかの19の国を全て滅ぼして自分の1人勝ちを狙わないだろうか?それこそ世界の王を目指したロックスのように。

 

これの他に、扉絵シリーズでエネルの扉絵回の時に月の民が資源不足で地球に来たという話があり、天竜人が宇宙服のような服装なので、天竜人は月の民の末裔という考察がある。この考察は筆者も好きな考察なのだが、これが真実だとすると、アラバスタやドレスローザなどの人々の服装に一致性がないし、身体的特徴も共通点がないので真実に近いニア真実なのかなと思う。

そのため、我々の価値観でいう善悪の判断ではなく、部外者による侵略説ならこの世界政府の善悪判断など無視できるが、上述の共通点の無さから信略説そのものがないのかなと考えている。

 

もっというなら滅ぼした国側は現在アラバスタとドレスローザしか分かってないが、両方善政の国だったことがわかっている。つまり、私欲のために巨大な王国を滅ぼそうとするような国に見えないのだ。

 

しかし、巨大な王国が良い思想の国でなければ物語が破綻してしまうので、恐らく悪者ではないだろう。

しかし、世界政府になる20の国も悪者というわけではなく、恐らく何かやむを得ない事情があり戦争が起きてしまった。→自分達に正当性を主張するために巨大な王国の思想を抹消。→それに反対したアラバスタだけマリージョア行きを拒否。→世界政府樹立→最初は天竜人による権力暴走などなく平和な世界が数百年続く→次第に腐り始めて今に至る

こんな流れだろうか。

 

③ まとめ

世界政府が読者から悪者のように扱われているのは、政府のトップである天竜人が奴隷を使っていることや邪魔な者を暗殺している、歴史を抹消しており、弱者から立ち上がった革命軍の存在から世界政府は悪者、倒されるべき存在と思われている。

しかし、ONE PIECE世界の住人は世界政府の裏の顔を知らないとは言え、海賊の方が悪で現状世界一斉蜂起を起こすほどの不満はない。

世界政府が本当に悪の組織であれば20もの国が100年に渡って団結し、勝利した後、仲良く一緒に暮らすのは考えにくいどこかで裏切って1人勝ちを狙ったりしてもいいところをしていない。つまり純粋な悪者ではなく、実は良い者だった。そうでなければ100年間20の国が団結して戦うなんてできない、その理由は滅ぼされた巨大な王国の方が実は悪者だったりするんじゃないだろうか?

ただ、こうなるとこれまでの物語やDの意志が破綻してしまうので、何らかのやむを得ない理由が両者にあって正義vs正義の構図で100年間の戦争になり、正当性のために歴史を抹消。勝てば官軍負ければ賊軍でどちらが勝っても空白の100年は生まれたのではないか。そして徐々に徐々に政府は腐っていった。

 

これが世界政府は本当に悪者?と疑問に思った内容だ。

疑問に思うほどのものでもないし、考察というほどのものでもないが、今後の展開でこの辺を払拭する描写があるといいなぁと思っている。

 

 

 

 

MMAが強い選手

 

先日、堀口vsミックスが行われて日本のエース、堀口が判定負けした。

 

点数上、僅差ではあるものの内容は完敗と言っていい内容だった。極められはしなかったものの凌ぐだけで精一杯で、いくつかのラウンドを取っているものの3つのラウンドは取られ、しかも内容が完璧にコントロールされていたとなるとこの結果もさもありなん。

 

一昨年から筆者はATTの選手は勝てなくなると言っているが、それを今回も見たと言える。

なぜ、ATTでは勝てないのか?勝ちにくくなっているのか?勝つ選手とはどういうものなのか、筆者の主観を綴りたいと思う。

 

① 強い選手の特徴

強い選手の特徴として全てできることがまず挙げられる。打撃だけで寝技がからっきしという選手はまずいない。コナー・マクレガーイスラエル・アデサニヤでさえブラジリアン柔術紫帯だし、マクレガーは世界大会にも出場経験があったりして最低限できる。アデサニヤもアトスという世界トップの柔術道場で鍛えているのでこれからみるみる上達していくだろう。

つまり、強い選手は弱点が少ない、または弱点はあるもののそれをリカバリーする技術を持っているということだ。

ミドル級史上最強のMMAファイター、アンデウソン・シウバも神がかり的な打撃技術に目が行きがちだが、オリンピックレスラーのダン・ヘンダーソンレスリング世界選手権銀メダルのチェール・ソネンに一本勝ちしているし、寝技世界最強のデミアン・マイアにも競り勝っている。寝技が弱点、寝かしてしまえば何もできないと言われていたアンデウソンですら客観的に見ると寝技が強い。

現在のMMAはトータルファイター化が進んでおり、その中でも更に強い選手は穴のない丸い選手と言える。

例を挙げるなら、GSP、堀口恭二、ダスティン・ポワリエ、トニー・ファーガソン、ハファエル・ドス・アンジョス

 

② 必殺がある

強い選手は必殺を持ち合わせている。先ほどの話で言うと、アンデウソンやマクレガー、アデサニヤはスタンドでの打撃技術は圧倒的であり、立った状態では世界中の誰を相手にしても有利に戦えるだろう。

デミアン・マイアやハビブ・ヌルマゴメドフ、チャールズ・オリヴェイラといった選手は寝技が圧倒的に強い。寝てしまえば誰でも勝てる、それほどの技術を持っている。

 

このように強いと言われる選手は何某か必殺の武器を持っているのだ。

例を挙げるなら、アンデウソン・シウバジョゼ・アルドイスラエル・アデサニヤ、コナー・マクレガー、ハビブ・ヌルマゴメドフ、デミアン・マイア、チャールズオリヴェイラ

 

③ 直近の強い選手

最近のMMAを見ていると強い選手に一つの共通点が見えて来る。それは「丸い選手より、やや尖った選手が強い」、ということだ。

丸い選手は、打撃が強い選手には寝技をしかけ、寝技が強い選手には打撃で戦う。誰を相手にしても戦える対応力と総合力の高さが最大の強みである。

しかし、これには根本的な弱点が存在している。それは対処する側に回っているということだ。自分の勝ちパターンよりも相手の強みを消すことを優先する結果、型にハマらない場合は判定負けをするし、相手に俺の強い場面になるとこいつ何もできねえじゃん、もっと俺の勝ちパターンを押し付けるか、と相手のプランに押しつぶされてしまう。

これによって負けてしまったのが、先日の堀口や、一昨年のファーガソン、昨年末のポワリエだ。

 

打撃100

組技100

寝技100

身体能力100(スピード、反射神経、運動神経)

フィジカル100(スタミナ、パワー、体幹)

の綺麗な五角形よりも

(GSP、堀口、ポワリエ)

打撃70

組技100

寝技150

身体能力70

フィジカル100

の若干歪な五角形や

(オリヴェイラ、ヌルマゴ)

打撃150

組技70

寝技70

身体能力130

フィジカル70

のやや尖った五角形

(アデサニヤ、アルド)

の選手の方が強い傾向にある。

 

寝技になった時にオリヴェイラの寝技に付き合わなかったポワリエはそこから組技から寝技で戦うプランに切り替えたオリヴェイラに組み掴まれ、攻められ、消耗し、タップアウトした。

寝技師ミックスに絶対に取らせちゃいけないバックを取られた堀口は凌ぐ事に全神経を集中した結果、消耗すると共にミックスにこいつは簡単にバックを取れると思われ簡単に圧力と組み掴まれる隙を与えてしまった。

前に出るとすぐ組みにいくヴェットーリは、打撃なら俺に敵わないと言っているようなものだとアデサニヤに判断され、的確にフェイントと圧力を入れられてコントロールされたヴェットーリ。

いずれも何でも出来るが故に、相手の弱い所以外では勝つ方法がない選手が軒並み尖った選手に負けている

これがATTの選手が勝てなくなるという話の根本だ。短所を無くして綿密な作戦で相手を嵌めて勝つというのは物凄い高いクオリティの総合力があればこそだが、逆を言うとディフェンスを意識していれば必殺がないし、弱い所を着いてくると相手にバレてしまう欠点がある。

 

相手からすると

必殺パターンがないため、自分の必殺を押し付けやすいし、自分の弱点をついたり揺さぶりをかけたりしてくる事が読めてしまう。

 

今、強い選手はとにかく押しつけが強い選手が多い。これどうする?これどうする?と押しつけていく事が目指すべき境地である。

ただ、これも最低限以上の総合力があった上での話だ。先ほどの点数票で行くと、尖ったり歪だったりするものの弱い部分でも平均以上の実力が必要である。100点以上の武器がいくつかあり、その上弱点も平均以上でなくては今後のMMAではトップに立てない。

 

筆者が遊んでいるカードゲームでも、コンボデッキとフェアデッキと呼ばれるアーキタイプがある。

コンボデッキいわゆる必殺技を持っているカード達で、その必殺を決めるためのカードのみで作られている。そのため一貫性と再現性が高いのが長所であり、欠点は1枚の対策カードで必殺が崩壊する事だ。

フェアデッキは必殺を持たないものの、どんな状況でも戦えたり、アドバンテージを回復するカードで作られている。必殺こそないものの、対応力の高さが長所であり、欠点はピンポイントの対策カードが無い場合コンボデッキに太刀打ちできない事だ。

 

そしてカードゲームの場合、往々にしてコンボデッキが強い。

何故ならフェアデッキはどんな相手でも戦えるカードが入っているカード=コンボデッキの弱点であるピンポイントの対策カード、いわゆる尖ったカードよりも、いつ引いても一定の効果がある丸いカードが多いため、コンボデッキの必殺止めれないのだ。

 

カードゲームは3戦して、2戦取ったものが勝つ。そのためコンボデッキは1戦目を取り、2戦目を対策カードを対策するカードのみを入れて自身の必殺はそのまま押し付ける、しのがれて負けても3戦目で再び押しつけて勝てばいいと言うプランになる。

そのためコンボデッキが強いのだ。

 

MMAもこれに似た事が言えるのだと思う。

短所を補うのは素晴らしいがある程度の線引きをして、それ以上のスキルは長所を伸ばすために使うのがいいだろう。攻撃は最大の防御というが戦術面だけではなく、培う技術もこの考え方が必要なのではないかと思う。

 

村田諒太vsゴロフキン

世紀の一戦と銘打たれたタイトルマッチ。

レジェンド王者ゴロフキンとの一戦は9ラウンドにゴロフキンのTKO勝ちに終わった。

 

筆者的には、1ラウンドは僅差で村田が取り、2〜4は村田、5ラウンドからゴロフキンが取っていたかなと思う内容だった。

 

試合内容は、序盤は圧力をかけてボディを狙う村田とディフェンスしながら的確にジャブを入れていくゴロフキンという構図だった。

序盤こそ村田のボディが刺さり、攻め込むシーンが多かったものの1ラウンドから反応できてなかったゴロフキンのジャブに徐々に捲られていった。特にアッパーと左のショートフックが強烈かつ的確でボディを狙うために体勢が低い村田をアッパーで起こし、ガードの隙間からショートフックをねじ込んでくるので迂闊に手が出せなくなってくる。そして1ラウンドから反応できてなかったジャブで前進を止められるため、圧力をかける村田の方が削られていき、7ラウンドからガス欠になって村田をコンビネーションでまとめたゴロフキンがタオル投入によりTKO勝ちを納めた。

 

総じて前手の使い方と精度が試合を分けたと思う。あのジャブに対処できてればもっと楽に圧力をかけれたし、ショートフックを出させない試合もできただろう。序盤こそ優勢に進めていたがジャブによって前進とペース、ダメージを負わされた村田に勝ち目はなかった。

ジャブを制するものが世界を制す。これを目の当たりにした試合だった。

オリヴェイラvsポワリエ 振り返り

昨年末に行われたUFCライト級タイトルマッチ

 

チャンピオン、チャールズ・オリヴェイラvsライト級1位ダスティン・ポワリエ

 

UFCの苦労人同士のタイトルマッチで筆者も含めて誰もが両方に勝って欲しいと願ってしまうような試合だった。

 

① 選手紹介

UFC世界ライト級王者

チャールズ・オリヴェイラ

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バックボーンのブラジリアン柔術で培ったグラウンド技術と極めの強さ、長身を活かしたムエタイの打撃で主導権を握るUFC随一のフィニッシャー。

最多フィニッシュ勝利数と最多サブミッション勝利数を同時に保持するグラップラーだ。

 

UFC世界ライト級1位

ダスティン・ポワリエ

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無尽蔵のスタミナと人間離れした打たれ強さ、ライト級屈指のボクシング技術にブラジリアン柔術黒帯のグラウンド力を併せ持つオールラウンダー。

2戦連続コナー・マクレガーとの試合に勝利しておりライト級最強クラスの打撃技術を見せつけた。フィニッシュ勝利も多く、勝っても負けても名勝負を作ってくれるため人気も高い。

 

ムエタイ&ブラジリアン柔術スタイルのオリヴェイラとボクシングとレスリング&ブラジリアン柔術を駆使するオールラウンダーのポワリエ、現代MMA最高峰の攻防を振り返ってみよう。

 

② 試合内容

オリヴェイラが前に出て圧力をかける展開から始まる。f:id:sprite289:20220320003023j:image
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試合展開としては、前に出て圧力をかけるオリヴェイラに対してボクシングで迎撃するポワリエという構図。ここでこの試合でよく見られた動きとして、オリヴェイラ首相撲と前蹴りを多用してゲームを組み立てていたことだ。

 

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(オリヴェイラの前蹴りと首相撲。施行回数が多かったのでゲームプランだったと思われる。)

 

オリヴェイラは前に出ながら前蹴りを打ち、近くなれば首相撲で削っていくプランのようだった。恐らく打撃戦は首相撲を軸に考えていたのだろう。前蹴りを何度も打っていたのでこれは、相手の上体を上げさせる効果を期待していたと思う。上体が上がればタックルに入りやすくなるし身体が伸びるので首相撲をかけやすくなるため、オリヴェイラのスタイルにピッタリ合うプランだったのだろう。

 

一方、ポワリエは左ストレートと右フックを多用しボクシングを軸に試合を組み立てていた。

 

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ムエタイスタイルでスタンスが狭く、寝技が強くて下になることを怖がらないオリヴェイラにカーフキックは効きにくく、タックルは寝技になるとオリヴェイラの独壇場となるので、タックルに入れない。そのため、ボクシングでアドバンテージを握り、カーフを蹴らないことで蹴り足を掴んでのテイクダウンを防ぐことでオリヴェイラを消耗させる作戦だったと推測できる。

 

ポワリエの左ストレートをオリヴェイラは見えておらずかなり被弾していたし、右フックで2度ダウンを奪っている。特に2度目のダウンは明らかにダメージのあるダウンでありポイント的にもかなり大きい。

 

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ここでオリヴェイラのオープンガードの中にポワリエが入るが少し組手争いをするとすぐに自分から立ち上がりスタンド勝負に戻した。恐らくここが勝敗の別れ目だったと思う。

寝技をしたいオリヴェイラ、フィニッシュしたいポワリエだが、ここで寝技に付き合わずに立ち上がったポワリエは一見、打撃戦の方がより確実だからスタンドに戻したように見えるが、逆の見方をするとポワリエはオリヴェイラと寝技をしたくない。つまりオリヴェイラの寝技にビビっていると見ることもできる。恐らくオリヴェイラ陣営はそれを見抜き、2ラウンドからゲームプランをガラっと変える。首相撲を軸に試合をしていたオリヴェイラか前蹴りでポワリエの上体を上げさせてタックルに入る動きに切り替えたのだ。これは完璧に寝技を軸にしたプランに切り替えた証拠である。

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前蹴りで上体を上げてパンチを打ってディフェンスさせたところをタックルに入る。テイクダウンできなくてもスタンディングバックを取ればそこからフィニッシュできるし、相手が抵抗すれば自分から下になって無理矢理寝技に引きずり込む。

相手の投げにカウンターで下になりながら腕と首に足をかけて三角からオモプラッタ→足を掴んでスイープ→オープンガードオフェンスへという流れを組み際に瞬時に変更して実行しているのが見事だった。

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ここからはずっとオリヴェイラのラウンドだった。ボディにパンチを入れながら手を抜き変えて肘を落とし、相手の喉を肘で押さえつけて削っていく。ポワリエは下手に立とうとするとオリヴェイラがカウンターでパスガードやサブミッションを仕掛けてくると考えてクローズドガードからボディロックをかけてガチガチに動きを固めてブザーがなるまで耐える作戦に出る。これが最も大きいミスだったと思う。

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オリヴェイラに寝技に持ち込ませれば勝てると完全に理解させてしまった。結果的に3ラウンドも前蹴りで上体を上げさせてタックルに入られ、スタンディングバックを取られて、おんぶチョークで一本負け。

苦労人オリヴェイラが初防衛に成功した。

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ライト級でチャンピオンクラスの実力者と見られていたダスティン・ポワリエに文句のつけようのない完勝で初防衛に成功したオリヴェイラ

オリヴェイラの長身とバックボーンの柔術、それを活かすためのムエタイ。正直、現時点で穴が見えない。もしオリヴェイラに勝つなら寝技でオリヴェイラを上回って上から押さえ込んで殴り続けるか、一撃で意識を刈り取るしかない。そういう意味では連打型のポワリエは相性が悪かったかもしれない。

 

総じてセコンドの差が出た試合と筆者は思った。自分の武器を磨き、それとは別に武器を増やした状態で試合に臨む。相手の出方を分析し、勝ち筋を誤らずに見つけ出し、それを選手に実行させる。

1ラウンドにスタンドに戻った時からオリヴェイラ側のセコンドはポワリエが寝技に自信がないことを見抜き的確なアドバイスをしたのだ。一方ポワリエ側のセコンドはオリヴェイラ側の思考を読み取れなかったため2ラウンドに削られすぎて負けてしまった。

 

あとATTというチームは見ていて相手の対策に膨大な時間をかけていて長所を伸ばしたり武器を増やしたりする事にあまり重点を置いていないように見える。マスヴィダルやポワリエも自分から勝ちパターンに近づく武器を持ち押しつけていくよりも相手の対策を練ることに重点を置いているように見える。ここに明確に勝敗の分かれ目があったように感じた。

 

この試合は始まる前から両者のジムの育成環境とセコンドの差で勝敗がついたといっていいだろう。

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新パーティ1回目

順調に連勝を重ねていたがメタグロスに敗北。

 

ドンファンで初手吠えるから入ったが冷凍パンチ持ちでドンファンが氷漬けにされる。ハピナスに交代したらまた冷凍パンチからの氷漬けされ、コメパンでAアップ引かれてハピナスが落とされ、ドンファンを出して守るを選ぶが氷が溶けるわけでもなく落とされて、ボーマンダ地震は粉で避けられた。

ここまで運を重ねられると流石に負ける。

 

57連勝で終わった

 

ドンファンの物理耐久を落として特殊に少し振るべきか。

ポケモン考察 ⑤ ドンファン

現在、試運転しているパーティの先鋒であるドンファンついて見ていこう。

 

ドンファン

種族値

HP90、A120、B120、C60、D60、S50

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特性頑丈を持ち、物理に弱点がなく、高い物理耐久を持ち、強制交代技を覚えられて、鳴くこともできる物理受けをするために生まれたようなポケモンだ。

他にも地割れやカウンター、じたばたを覚えることができるため、耐久しながら地割れを連発したり、カウンターや堪える+じたばたで攻めたりと攻めに関しても弱くはない性能を持っている。攻撃種族値も120あるため素の火力も高いため、そのまま愚直に攻める構成でも悪くない。タイプ一致の地震は強烈だし、高い物理耐久からのカウンターも、半減タイプが少ない分強烈なダメージを狙えるだろう。

 

物理受けとして見ても、半減タイプは少ないが、高い物理耐久と鳴き声によってかなりの物理技を受ける事ができる。急所は無理なのでクロスチョップを撃たれたら耐えられることを祈ろう。とはいえ大体の物理技は急所に当たっても耐えられる程度の物理耐久はあるため運用はしやすいと思う。

特に特性が頑丈であるため相手の一撃技を恐れずに耐久する事ができるのが頑丈持ちの長所。相手の爪ドリルも恐れることなく鳴き声なり積み技なりを使う事ができる。

 

無効タイプとして電気を持つ。電気タイプはサブウェポンが貧弱なため、特殊耐久が低いドンファンでも無理矢理起点を作れる個体があるだろう。特にエレブーはクロスチョップや瓦割りを所持している個体がいるためハピナスでも受けにくい。タイプ一致で弱点をつかれなければ一撃で沈むことはないため死にながら後続へ繋げるための役割を全うするくらいの特殊耐久はある。

 

ここまでは他のポケモンでもできるが、冒頭でも書いてあるように、特性頑丈を持ち、物理に弱点がなく、高い物理耐久を持ち、強制交代技を覚えられて、鳴くこともできるポケモンは第3世代ではドンファンのみ。そもそも物理に弱点がなく特性頑丈持ちがエアームドドンファンくらいで鳴き声まで習得できるのはドンファンしかいない。逆にいちゃもん+守るで相手をケッキングにできるのはエアームドのみだ。

どちらの方がいいかは他のメンツにもよるだろうが、筆者は物理半減が少ないドンファンは、エアームドより基本的に劣っているが、ある一点でエアームドより優れていると考えている。それは特殊弱点だ。ドンファンの方がエアームドより特殊弱点が多いが、物理アタッカーのサブウェポンで同時に採用されるのが殆どないタイプというのが強みだ。カイリキーなどの物理アタッカーが大文字や雷パンチを覚えていることが多いのに対して、草タイプや水タイプのサブウェポンを所持している物理アタッカーは殆どいない。

これに対してエアームドは多くの物理アタッカーが持っている大文字や雷パンチを弱点としているため、物理受けをしたいのにサブウェポンが邪魔で物理受けができない物理アタッカーが相当数いるのだ。特に格闘技と両立している個体が非常に多いので特殊受けのハピナスにも交代しづらくプレイミスをしやすくなってしまう。

物理受けとしては基本的にエアームドの方が優れており、毒・地面無効かついちゃもん+守るで完璧に受け切る事も可能だが、サブウェポンとの兼ね合いや鳴き声の存在でドンファンも引けを取らない。

 

筆者は補助技のみで固めたドンファンを使用しているが非常に使い心地がいい。高火力のノーマル技もしっかり物理に振っていれば耐えられるし、一度鳴き声を入れてしまえば笑ってしまうくらい耐久できる。筆者が思うにドンファンは補助技で全て固めてアタッカーに繋げるためのサポーターとして使う事に最も向いていると思っている。

両刀アタッカーの考察

エメタワーの攻略難度を上げてる原因の一つである両刀アタッカーとそれを意識したパーティについて書いていこうと思う。

 

・新パーティ

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先発 ドンファン

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H252、B252、S4  持ち物:カゴのみ

 

次鋒 ハピナス

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確かB252、S124、他忘れた 持ち物:残飯

 

大将 ボーマンダ

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H162、A92、B252、S4 持ち物:オボンのみ

新パーティ用に作り直したボーマンダである。以前は特殊耐久にも振っていたが交代した時や身代わりの耐久力など悪あがきのダメージを考えた結果、物理耐久に252振った方がより舞やすくなると判断したのでこの形にした。

 

ゲームプランは、ドンファンハピナスを使って相手を悪あがきもしくは無害な技のみになるまでPPを枯らしながら攻撃を最大まで下げた後にボーマンダに交代し龍の舞を最大まで積んで3タテする。これがこのパーティのコンセプトだ。今回書くのは、このメンツで両刀アタッカーと遭遇した時の感想である。

 

両刀アタッカーの定義として、物理技、特殊技の両方を同時に所持している事だと筆者は定義している。

これの何が厄介かというと、物理受けや特殊受けで受ける事が安定しないのだ。物理受けを出しても大文字や3色パンチ、波乗りなどの特殊攻撃を受けてHPがデッドラインになってしまう。逆もまた然りである。特にACに全振りして、一撃必殺技を持っていたり、爪やレンズ、ハーブ系を所持していると尚更厄介だ。こちらの身代わりより早く攻撃を叩き込まれたり急所に当たったり、Aデバフをかけたら耐えられるラインをハーブのステータス回復によって無視してきたりと、ただでさえ対処しにくいのに一撃技や爪、レンズなどの運ゲーまで仕掛けてくるのだからたまったものじゃない。

 

実際、新パーティで追い込まれたのはクロスチョップ持ちゴルダックや捨て身持ちのヘルガーで、ドンファンの弱点を特殊技で所持していながらハピナスの弱点を物理技で持ち合わせているのが厳しい。捨て身も抜群ではないが火力が高いので油断ならない。

対策としてドンファン努力値を物理耐久だけではなく特殊耐久にも振る。ハピナスの構成を考え直すなどが必要だろう。ドンファンを育成する時にも特殊耐久は考えたのだがハピナスが鳴き声を持つことによって両刀アタッカーにも耐性ができたと仮定して物理耐久にぶっぱした。しかし、多少は特殊耐久に振って行動回数を確保して鳴き声を入れれるだけ入れてハピナスに替わるプランでもいいかもしれない。ハピナスもリフレクターや光の壁も試してみたい。今は小さくなるを採用しているがどうしても運に頼る形になるので、より確実に耐久回数を水増しできる壁も有用だろう。その場合、多くの物理アタッカーが所持している瓦割りが脅威になる。しかも効果抜群になってしまうのでそのリスクはケアしなければならないだろう。幸い控えのボーマンダが威嚇持ちで物理耐久に全振りして格闘半減なのでパーティ内での補完は取れている。

 

注意すべき両刀アタッカー

 

ゴルダックブーバー、エレブー

クロスチョップ御三家と言っていいだろう。全員がクロスチョップなり瓦割りなりを所持している個体が存在する。そしてまぁまぁ早いのが尚更厄介。こいつらと対峙する時だけはゲンガーが恋しくなる。所持している物理技がクロスチョップというのが曲者で、急所によって攻撃力低下を無視してくるので余計に耐久しずらい。ドンファンで死にながら鳴き声を入れたり、ボーマンダに交代しながらチョップのPPを枯らしたり工夫が必要だろう。特にブーバーとゴルダックドンファンの弱点を所持しているか特殊火力がそこそこあるのでドンファンが死にやすいのがキツい場面がある。

 

ヘルガーバシャーモ

特殊火力がかなり高く、高火力技のオーバーヒートやドンファンの弱点をつくソーラービーム、日本晴れからの高火力炎技でドンファンが突破されやすい。ハピナスに交代しても相手の方が早いため捨て身や一致格闘技でハピナスが突破されやすい。幸いボーマンダが半減しやすいので威嚇と併せてパーティ全体の耐久力で勝負するとことになるだろう。

 

ナマズンラプラストドゼルガジュゴン

水タイプ高耐久の一撃技持ち。一撃技オンリーの個体はドンファンで相手にできるが、一撃技+特殊技または特殊技+物理技を所持している個体がいる場合は地獄となる。さらに爪持ちも多いためなおさら運が絡む。特にナマズンは波乗り、ビーム、地震、地割れ、爪持ちという悪魔のような個体がいるためもはや運勝負と言っていいだろう。サイドンよりよっぽど厄介である。

 

他にもギャラドスフライゴンなど沢山両刀アタッカーは存在するが特に対処しにくいのにのは上記のポケモンだろう。他は特殊火力がドンファンでも数回耐えられたりするレベルだったりハピナスで何とかなる事が多い。

 

こうして振り返ると両刀アタッカーへの対策はまだまだ考察の余地が残されている。