ネタバレ注意!
最新話の内容です!
① ネフェルタリ家とDの一族
結論から言うと
- ネフェルタリ家は最初からDではない
- 戦争を始めた王とリリィは別人である
- 途中から名前にDを付けた
- 弟にDを継承させていない
- Dの意志は血縁や麦わら帽子で受け継がれるものではない
筆者はこのように考えている。
筆者が考えるストーリーはこうだ。
900年前にリリィの父か祖父が連合軍に加わり巨大な王国と戦争を始めた。
100年後にビビに顔も性格もそっくりなリリィが王位を継ぎ、戦争で疲弊していく国民と、戦争の目的と正義に懐疑心を抱いたリリィは、巨大な王国のジョイボーイと出会い、Dの本質を知りポーネグリフの解放を政府にミスを装いながら実行し、巨大な王国の意志を受け継ぎ名前にDを付けた。
しかし、弟にまでDを付けさせるとアラバスタを滅ぼされかねないので自身の手紙にだけDの名前を記した。そのため、弟も子孫であるコブラやビビもDではないし、自分自身が名乗らなければDではないため、政府に消されなかった。
② 根拠
① ネフェルタリ家は最初からDではない
根拠は
- 最初からDなら連合軍に加われない
- Dを隠しながら継承したならトラファルガー家のように隠している描写があっていい
- 連合軍に加わるほど有力な王族ならDを隠す事は難しく、そうでなくても王族の名を途中から隠すのも難しい、したがって巨大な王国のスパイ説はあり得ない
- コブラ王の「分かった事があるんだ」発言
最も単純で説得力の強い根拠は、最初からDであるなら20の王国の連合軍に加われないというものだ。100年間戦争をしていたので、少なくとも終結直前までは連合軍として本気で巨大な王国を滅ぼそうとしていたはずであり、最初からDであるというのは考えにくい。
アラバスタは4000年以上の歴史がある。アルバーナ宮殿が4000年前に出来ていたことを考えると、最長でネフェルタリ家もそれくらい続いている可能性がある。もし代々王家にDを伝えているなら、空白の100年より前にネフェルタリ家はDだったことになり、4000年前から続く王家という性質上Dを隠し通すのは難しいだろう。つまり、リリィだけがDを名乗ったと考える方が自然である。
そしていくら空白の100年を伝える事が子孫に危険の及ぶ行為だとしても、王家の名にDがつく事、その名を公にしないことくらい伝えてもいいはずだ。ローの一族が本名であるトラファルガー・D・ワーテルを受け継ぎ、忌み名として口外しないようにしていたくらいだ。ネフェルタリ家もこれまでの作中でそれくらいの描写が無いのはおかしい。
巨大な王国のスパイとしてDを隠して20の王国の連合軍に加わった説もなくはないが、いくらなんでも王家が途中で名を隠すのは難しいし、連合軍に加わるほど有力な王族ならDがついている事など知れ渡っているはずだ。よって巨大な王国のスパイであるとか最初からDだったというのはあり得ない。
特に決定的な根拠として、コブラ王が「分かった事があるんだ、ルフィ君とビビに伝えてくれ、我々もDであると」
分かった事があるというのは、今まで疑惑を持っていた事が確信に変わった瞬間に言う言葉だ。つまり、「Dはついていないが、Dの側に付かなければならない」このように確信したのだろう。
もし、最初からDが付いていて受け継がれていたならわざわざビビに伝える必要はないはずだ。ここでビビに「我々もDである」と伝える意味は、ビビに我々はDの側であるという事と、Dの側に付かなければならないという事を、この両方を理解させるために伝えて欲しいと言ったのだろう。
② 戦争を始めた王とリリィは別人である
まず、空白の100年は巨大な王国と20の国の連合軍との戦争の歴史である、とサテライトの「正」が明らかにした。
つまり、900年前に巨大な王国との戦争を始めた当時のアラバスタの王はリリィではないはずだ。仮に生きていたとして100歳以上のお婆ちゃんである。1084話で描かれたシルエットはビビに似ていたので20代と考えると、戦争を始めたときには生まれていなかった可能性が高い。
戦争を始めた王ではないなら、途中で巨大な王国側に寝返ったのも矛盾は生じない。もし、リリィが戦争を始めて100年後に心変わりをしたなら相当な理由が必要となるが、生まれた時から100年にも及ぶ不毛な戦争をしていたなら戦争の目的も正義も懐疑的になり、巨大な王国やジョイボーイと接触してDの真実を知る行動をおこしても不自然ではない。ビビに似ているなら尚更である。
ビビに似ているという事は遺伝子的に近いという事であり、近年の研究で努力や理性などの感情的な部分のおよそ50%近くは遺伝子によってきめられているという事が明らかになっているので、遺伝子的に近いビビとリリィは性格も似ている可能性が高い。
③ 途中からDを名前につけた
最初からDではないなら途中から名乗ったという事になる。そのきっかけは何なのか分からないが、ジョイボーイやポーネグリフが関わっていることは間違いないだろう。
当初は連合軍として戦ったが終結直前にリリィはDに寝返りポーネグリフを解放した。これが現状最も矛盾が少ない仮説である。
④ 弟にDを継承させていない
単純にコブラやビビが名乗っていないからだ。ローのように隠している可能性もあるが、ローがロビンに打ち明けたように葬祭殿でロビンに喋っても良かったし、Dであるルフィがアラバスタを救い、浴場で感謝した時に打ち明けていいはずだ。
コブラやビビの性格と麦わらの一味との関係性と信頼があればむしろ積極的に打ち明ける方が自然である。なのに今頃になって「我々もDである」と言い出したのは本来名前にDは付いていないがリリィの意志をあの瞬間に受け継いだことでコブラ自身にDの自覚が芽生えてあの発言をさせたのだろう。
⑤ Dの意志は血縁や麦わら帽子で受け継がれるものではない
これは筆者が以前から言っていることだ。
詳しくはこの記事を読んでもらえばわかるが、Dの意志とは感動によって受け継がれると考察した。
根拠は作中で意志が受け継がれた時、血縁や麦わら帽子、悪魔の実で受け継がれた描写は存在しない。つまり、血縁や麦わら帽子、悪魔の実などの物体ではなく、別のもので受け継がれており、それは感動であると考察した。
人が行動を起こすのは、怒りや憎しみ、愛や友情、信念や夢、期待などの様々な感情から起こる感動によって心が動き、感動によって行動するのだ。作中で意志が受け継がれた時に、血縁や麦わら帽子、悪魔の実で受け継がれていないが、感動はおきていたのでそれを根拠とした。
今回、明らかにDではないネフェルタリ家がDを名乗ったことでこの仮説の信憑性が増したと言っていいだろう。つまり、誰でもDになりうるのだ。
今のDはDの意味を知らないだろうが、本質的な部分は受け継いでいると思う。Dの本質とは、好奇心と無鉄砲さである。ルフィやエースは相手が強大であっても立ち向かうし、普通の人が「それは無理だ」と考えることでも「俺に出来ないことはない」と思っているかのように、実現するのが分かっているかのように平然と行動する。この好奇心と無鉄砲さがDの特徴だろう。
自分自身にDの意味を知ってその自覚があるわけではないが、本質はあくまでDなのでDらしく生きてしまうのだろう。
③ まとめ
1084話と1085話、これまでの情報で分かった事は
Dの一族関連
- Dとは世界政府と敵対していた者達の名
- 近年湧き出てきた
- 今のDはDの意味を知らない抜け殻
- 血縁や麦わら帽子、悪魔の実で受け継ぐものではない
ネフェルタリ家関連
- 最初の20人の1人の名がリリィ
- マリージョアからアラバスタへ向かう間に消息不明となった
- リリィ女王亡き後、弟がアラバスタを統治
- リリィ女王の手紙が王家に継承されている
- 真実の名はネフェルタリ・D・リリィ
- ポーネグリフの解放の原因がリリィ
- ポーネグリフを代々の王に守らせた
これまでの情報で分かっていることは
- 空白の100年は巨大な王国と20の国の連合軍の戦争の歴史
- この戦争は100年間続いた
- ポーネグリフは光月家が作った
これらを統合して考えると
- 900年前に戦争を起こしたのはリリィの父か祖父
- 生まれた時から不毛な戦争と疲弊している国民を見て、リリィは戦争の目的や正義に懐疑心を抱く
- 巨大な王国、ジョイボーイに接触し真実を知ったリリィはミスを装いポーネグリフを解放した
- Dを絶やさないためにDを名乗ったが、子孫に危険が及ばないように弟にはDを名乗らせず、Dに何か秘密がることだけ分かるように手紙を残した
これが真実ではないだろうか。
再来週から4週間の休載期間に入るがその間に考察を進めていきたい。