ネタバレ注意!
最新話までの内容を含みます。
① 出し抜かれる五老星
無能星とまで呼ばれる五老星だが、明らかに五老星の周りを掻き乱している人物、勢力がある。
- ニカの手配書の妨害
- カイドウ敗北後の五老星とCP0と通信が妨害されたこと
- エッグヘッド失踪事件
この3つに関しては五老星が無能なのではなく、何らかの介入者が存在している。
我々が知っている段階でも政府は度々モルガンズに情報操作を命令している。
前回もモルガンズが情報操作命令を受けた時にCPが忍び込んでいた。この事から情報操作命令はCP0か通信部を介して行われている事が分かる。しかし、五老星が下した命令が通信部に届いていないという事は、五老星〜CP0間または、CP0〜通信部間で妨害があったという事だ。
これは五老星が無能で通信部にDを外す事、ニカの写真を使うなという指令が行かなかったのではない。五老星は伝えたはずだと言っていた事から、五老星の命令を受けた何者かが通信部、あるいはモルガンズへ命令を伝えなかったと考えられる。
カイドウ敗北後の五老星とCP0の通信妨害についても同様である。
あの後の描写にしれっと決着から7日後のナレーションがあり、その日に緑牛が襲来した。
読者的にはあの妨害が緑牛だろうと思ってしまうが、緑牛だとしたら妨害してから実際に到着するまで7日掛かっているので、それまでロビン拿捕に向かったCP0からロビンを守ったか、ビッグマム海賊団と争わせた人物がいる事になる。
これも回収されたようで回収されていない伏線だと筆者は思っており、時系列や五老星とCP0の回線という世界最高機密の回線をジャックできる人物という事で、ニカの手配書の操作命令を妨害した人物と同一人物か同じ勢力の人間と捉えていいだろう。
(引用:ONE PIECE著者尾田栄一郎、妻による描き起こし)
エッグヘッド失踪事件に関しても同様である。ベガパンク側はCPの船が出航した事を確認している。シービーストウェポンが欲に負けて襲った可能性もなくはないが、仮にそうだとしてもベガパンク側は把握しているだろう。
しかし、ベガパンク側は出航を無事確認している。という事は、シービーストウェポンを通り過ぎた辺りで何者かに襲われたと考えられる。
結果としてベガパンクを消す口実を作る事になった。ベガパンクがやったかのように事件を起こしているくらいだから、CP0に殺させる事が目的と言っていいだろう。
五老星の命令を妨害し、ニカの手配書をばら撒かれるように動いた人物と五老星とCP0の通信を妨害した人物、ベガパンクに濡れ衣を着せるように動いた人物は、同じ勢力なのだろうか?
② 妨害者の目的
大きく2つにパターンを分けて、それぞれを細かく見ていく。
- ニカの手配書を妨害した人物と、妨害念波をした人物と、エッグヘッド失踪事件を起こして、ベガパンクに濡れ衣を着せた人物が同じ勢力の場合
- それぞれ別の勢力の場合
もし、同じ勢力なら目的が一致していると考えられる。
ニカの手配書がばら撒かれるという事は世界をひっくり返す事に繋がる。つまり、反政府側となる。
ベガパンクが抹殺されると、七武海に代わる戦力がこれ以上増える事はないし、古代兵器以上の兵器が作られる事もない。ベガパンクが政府側にいる事で、世界をひっくり返す勢力の戦力よりも政府側の戦力が上回る可能性がある。
エッグヘッド失踪事件を起こした人物は、ベガパンク抹殺を企てたのだろう。
この事件を起こせばCP0が、S-ベアを返却する事でエッグヘッドに行く理由を作り、それだけでは功労者ベガパンクを殺す事ができないので、エッグヘッド失踪事件の主犯として粛清できる。これがエッグヘッド失踪事件を起こした人物のシナリオだろう。
妨害した人物は、ニカの手配書をばら撒く事で世界中にいるニカの神話を信じているもの達にニカ復活を知らせる事ができるし、ベガパンクを抹殺すれば古代兵器以上の兵器もセラフィムも量産されなくなるので、世界をひっくり返しやすくなる。
つまり、反政府側と言える。
ドラゴンとベガパンクの繋がりを知っていれば抹殺しようとは思わないはずなので、この繋がりを知らない人間なのではないだろうか?
となると、革命軍やSSGの人間ではなさそうだ。CP0はエッグヘッド失踪事件をベガパンクがやったと思っているからCP0でもない、SWORDはCP0とワノ国の癒着を知らなかったので、ここまでの諜報技術はないと考えられるし、2週間前は隊長のドレークが倒れた後のはず(火祭りの夜にドレークはホーキンスと共に倒れた、1週間後にルフィとゾロが目覚めて宴をして、数日後にワノ国を出航、出航後数日後にエッグヘッドに到着なので、2週間前のCP8失踪はドレークが倒れた後である。)なので、SWORDもないはずだ。
となると、CP0、革命軍、SWORD以外の勢力が存在している事になる。
そしてその目的は政府の転覆である可能性が高い。それも上記の3つの事件は、政府の中枢にいなければ把握できない内容のものばかりなので、政府内部に政府の転覆を目論む、第4の勢力が存在しているはずだ。
もし、それぞれ別の勢力が存在しているなら、話がややこしくなる。
片方はニカの手配書をばら撒く事で世界をひっくり返したいし、片方はベガパンク抹殺の補助だけが目的になる。
そのため、別々の勢力という可能性はないと見ていいだろう。
ただ、同じ勢力の中で、別々の人物が行なっている可能性はある。
② 妨害者の正体
この時点で、CP0、革命軍、SWORDの可能性はほぼない。
CP0なら五老星の情報操作を妨害する意味はないし、エッグヘッド失踪事件がベガパンクの仕業じゃないことは分かっているのに、問いかけてそれを罪状にしようとしている事になる。
革命軍なら、ベガパンク抹殺に繋がるような事をするはずないし、そもそも政府の五老星という中枢に入る事など不可能だろう。レヴェリーの時にイム様を初めて確認し、その後マリージョアを撤退しているので、レヴェリー後の出来事に関与できない。
SWORDは、CP0とワノ国の癒着を知らなかったし、ドレーク不在の今は機能していない。加えてCP0に存在がバレているので、これも可能性はないだろう。
これ以外の勢力となると、海賊くらいだが恐らくこれほどの諜報合戦に入り込める海賊はいないだろう。
妨害者の条件として
- 五老星とCP0の間に入れるほどの諜報技術を持つ者
- 五老星、またはCP0に近い立場の人物
- 政府とワノ国の癒着を知っており、火祭りの夜に五老星とCP0が会話をする事を予見できなければならない
- ロビン拿捕に向かうCP0と、エッグヘッドから帰還するCPの船を沈められる程の武力を持つ人物
これらを全て満たす必要がある。
そうなるとかなり限られてくるが可能性のある人物として
- 緑牛
- 青雉
- ステューシー
- カリブーのあの人
- 神の騎士団
- 革命家ガブル
筆者は当初、五老星とCP0の通信を妨害した人物は緑牛ではないと考察した。それが以下の記事だ。
これは、緑牛の喋り方が諜報技術に高い人物に見えず、あの状況で世界最高機密の通信をジャックできて、あの状況で五老星とCP0が通信する事を予測できる人物に緑牛は当てはまらないだろうと考察した。
むしろ闇に潜んで闇の流通を把握し、ドフラミンゴすら足取りの掴めない青雉なら、元大将という事で五老星やCP0の怪しさも分かるし、諜報技術も闇にいる事で説明できると考えていた。
しかし、物語が進むと緑牛も怪しく見えてくる。それが以下のシーンだ。
まるでキングやクイーンとやり取りをしているかのような言い振りではないだろうか?
加えて緑牛は2年前の世界徴兵で加入した新戦力。それまでどこで何をしていたかは語られていない。表向きは化け物のように強いどこかの国の英雄だが、裏では闇と繋がっていたとしてもおかしくはない。
というか、世界をひっくり返したい勢力からすると、この世界徴兵はスパイを送り込むのにうってつけのタイミングではないだろうか?
ひょっとすると、今までは闇に潜んでいて武器の売買などをして四皇に力を持たせたり、クロコダイルに情報を流してダンスパウダーを提供したり、プルトン入手をし向けたりして、政府の秩序を徐々に崩していたのではないだろうか?
そこに世界徴兵という政府の中枢に一気に怪しまれる事なく入れるタイミングが訪れたので海軍に入隊した。このようには考えられないだろうか?
その場合、差別肯定主義の緑牛がなぜその体制を崩壊させるような真逆の行動をしているのか説明しなければならないが。
緑牛が犯人だとした場合、その思想は世界をひっくり返すものとは真逆なので、目的は世界を良い方向にひっくり返すのではなく、政府はひっくり返すが支配体制は今より強力な体制をしきたいのではないか?
今の政府よりも一層強い支配思想を持つ過激派の勢力が天竜人の中に存在し、その過激派が緑牛を使っていると考えるしかない。
どちらにせよ天竜人も一枚岩ではないし、何故かチャルロス聖のようなバカまるだしの言葉遣いの人間もいれば五老星のようなまともな人間がいるので、五老星自体も天竜人内で勢力争いをしているのかもしれない。
五老星にとっての剣はCP0、天竜人の過激派は緑牛を使っている。こじつけではあるがこう考えるのも面白い。
緑牛なら武力を説明できるし、闇との繋がりも若干匂わせがある。しかし、差別肯定主義者が真逆の事を行うのはおかしいので、動機づけが不十分か。
青雉が最も可能性が高いかもしれない。海軍や政府の在り方に疑問を抱き脱退し、闇に潜む事で闇と政府の繋がりが分かるし、ドフラミンゴすら足取りが掴めないほどの諜報技術がある。単独でCP0を潰す武力もある。加えて元大将なので五老星に謁見する事も多かっただろうから、五老星周辺に協力者がいても不思議ではない。
それとなんとなく元SWORDの所属っぽくないだろうか?
別に根拠はないのだがセンゴクとの繋がりや思想、脱退の動機を考えると政府の不信感を確かめるためにSWORDに所属してそうだし、脱退しても繋がりは消えないだろう。
SWORDの隊員コビーやヘルメッポの師匠であるガープと繋がりが深そうな事から元SWORD所属は濃厚だ。それならばある程度の情報と諜報技術を元々持っていたとしてもおかしくない。海軍内に今も協力者がいるだろう。
青雉なら武力、諜報技術、政府とワノ国の癒着を説明できる。ただ政府の動きを逐一知る事ができるかは微妙なところ。やはり五老星周辺に協力者がいるのが自然だろう。
それに動機としても政府の闇を知っているから転覆を狙う事にもおかしくない。
その場合、空白の100年について知っていなければ、ニカの手配書の隠蔽を妨害する発想に至らないはすだが、それも親友のサウロの生存が明らかになった事でクリアできる。現状最も可能性が高いのではないか。
ステューシーはCP0なので除外されそうだが、今のところ最もスパイらしい人物である。
歓楽街の女王として闇に精通し、エッグヘッドの迎撃システムを知り尽くしている事から研究員としても潜入していた可能性が高い。そんな人物なら二重スパイを行なっている可能性もなくはないだろう。
CP0なので、五老星の動きも随時掴めるし、諜報技術は言わずもがな。武力に関しても格下のCPくらいは圧倒するだろう。
何よりもニカの手配書の妨害やエッグヘッド失踪事件などは、政府の中枢にいなければ実現不可能なほどの動きである。
ステューシーなら動機以外は全て説明つくが、動機も二重スパイなら解決できる。むしろ実は政府転覆側でしたという展開の方が面白い。
そうなると誰が指示しているのかが問題になるが、イム様、もしくは五老星と敵対している他の天竜人の可能性が高い。イム様が実は五老星に協力するフリをしていると考えれば説明つくし、天竜人の中にも五老星の失脚を狙っている者がいれば説明できる。
カリブーのいうあの人は未だに明かされていない。このシークレットな人物が行なっている可能性もある。
なぜならこの人物は古代兵器の情報を喜ぶからだ。加えてカリブーの出世に繋がるという事は、何らかの組織のトップだと言える。
古代兵器の情報を喜ぶということは、大海賊時代を終わらせたいか、この時代に乗じて世界をひっくり返すの2択しかなく、世界をひっくり返す側なら説明がつく。そしてその人物は政府の中枢にいる可能性が高い。それが誰かは分からないが可能性としては十分考えられるだろう。
神の騎士団も可能性が高い。五老星や海軍などとも絡みがあり、天竜人のいざこざに介入できる存在であり、騎士団というからにはそれなりの武力も持ち合わせているだろう。
問題は諜報技術を持っているかどうか、なぜ天竜人側が政府の崩壊を招くような事をしているかの2点だ。
そこで考えられるのは、20の王国の中にアラバスタのような国が他にあるのではないか?
アラバスタは地上で世界をひっくり返すための兵器プルトンの在処を守るために下界に残り、もう1つの国は政府を中から崩すためにマリージョアに残った。それが神の騎士団に所属している。
これなら動機づけと政府の中枢にいる事で動きは取れる。あとは諜報技術の問題だけだ。
革命家ガブルは謎の多い人物である。
革命には既に革命軍がおり、ガブルを崇めている革命軍がドラゴンが立ち上げた革命軍と同じとは思えない。
いくらガブルが英雄としてもドラゴンやサボを差し置いて英雄視されるのは腑に落ちないし、ドラゴンやサボ達の会話の中でガブルについての言及はない。これはつまりガブルの革命軍とドラゴンの革命軍は別物と捉えていい。
それならば、政府の中枢に繋がりがある人物であってもおかしくない。とはいえ流石に荒唐無稽すぎるか。ガブルは今のところ扉絵にしか登場しておらず、何なら写真や絵でしか描写がない。分かっているのはカリブーと瓜二つくらいだ。
現時点では乗り越えるべき障害が多いが大穴として名前を挙げておきたい。(笑)
③ まとめ
五老星が確かに命じた情報操作がCP0か通信部の誰かの所で止まっており、情報操作命令がモルガンズまで行かずに世界中にニカの手配書がばら撒かれた。
エッグヘッド失踪事件はCP0にベガパンク抹殺のための罪状として十分であり、結果起きるのはCP0によるベガパンク抹殺。
この事件の犯人はベガパンク抹殺を望んでいると言える。その理由は行き過ぎた発明により政府の支配が強まるのが嫌だから。
これらは、CP0なら五老星の指示を妨害する意味ないし、革命軍ならベガパンク抹殺に繋がる事をしないし、マリージョアから撤退したから政府の中枢にはいない。SWORDはCP0より諜報技術が劣り、ドレークが倒れた現在は機能していない。このことから3つの勢力とは別の勢力の存在がでなければ説明がつかない。
そして、これらの妨害や事件によって起きる結果は、CP0や革命軍やSWORDの目的や存在意義と一致しないので、別の目的を持った第4の勢力が存在する可能性が高い。
その目的は現在これら3つの事件は政府の邪魔をしているので、政府内部にいながら政府転覆を狙っていると考えられる。
これらの事件を起こせる人物は、政府の中枢に近い立場にあるか、協力者が存在し、諜報技術に長け、CPを倒せる武力を持つ人物でなければならず、最も可能性が高いのは、
- 青雉
- ステューシー
- 神の騎士団
であり、この3つはいずれも条件を満たすが、青雉の場合は現在も五老星周辺に協力者が必要であり、ステューシーの場合はCP0に二重スパイでなければならず、神の騎士団なら諜報技術の肯定と五老星との敵対描写が必要である。
しかし、CP0もベガパンクも知らない所で失踪事件が起きていたり、命令した指示が途中で止まっていたり、最高機密の会話が妨害されたり、明らかに介入者が存在しその者が起こしている事件の結果は支配を強行する政府に敵対するものである。
妨害者が青雉にせよ、ステューシーにせよ、神の騎士団にせよ、緑牛にせよ、彼らに指示している者はニカが世界をひっくり返す事に繋がる事を知っていなければニカの手配書の情報操作を妨害するように指示できない。
ということは空白の100年を知っていて、五老星の動きを知っており、高い諜報技術と武力を持った人物を従えるでなければならない、そんな人物がこの人以外にいるだろうか?
緑牛はイム様のスパイであり、イム様は実は五老星に協力するフリをしている人物という考察。
#ONE PIECE#ワンピース#考察#イム様#ベガパンク#エッグヘッド#緑牛#青雉#ステューシー