最新話の内容も含みます
① 緑牛スパイ説
結論から言うと緑牛はイム様の直属の部下で、五老星を介さずにイム様の目的を達成するための手駒である。
そして、緑牛はただの手駒ではなく、ある程度自分の裁量でスパイ活動から粛清まで行うことのできる権限を持った人物であると考察している。
こう考えることで緑牛と五老星周りの矛盾が全て解決できる。
② 根拠
根拠はいくつかある。
① ワノ国決着時のCP0と五老星の間に入った妨害念波
② キングとクイーンに向けた発言
③ 五老星と通信部の介入者
一つ一つ見ていくが、その前にこの記事をざっと読むと内容がわかりやすいだろう。
https://sprite289.hateblo.jp/entry/2022/06/16/150502
(この記事は、妨害念波をした人物が緑牛ではない可能性について触れている。)
詳しくは後述するが、上記の3つのポイントは端的に言うと
①の内容は、妨害した人物が高いスパイ技術を持つ事を肯定する条件である。
②の内容は、緑牛が闇や海賊と通じている事を示唆する根拠である。
③の内容は、イム様が五老星を介さずに世界を支配するための手駒としている根拠である。
以上3点が緑牛がイム様の直属の部下である可能性の根拠である。
③ 根拠の深掘り
①の妨害念波とは、ワノ国での決着を鬼ヶ島から脱出したCP0が、ワノ国近海にある政府の船の上で五老星に対して通信を行い、その時に妨害念波が入り、ロビン拿捕に向かうCP0に釘が刺された。このシーンの事である。
今回の説は、あの妨害念波をした人物緑牛と仮定する。
しかし、上記のリンク先の記事では妨害念波をした人物は緑牛ではないと論じた。詳しくは後述するが、本誌の情報が更新されるたびに考察が覆されるので、今回は過去の記事を簡単に説明するとともに否定し、緑牛が妨害した人物と仮定して話を進める。
あのタイミングで妨害できる人物は誰でも当てはまるわけではなく、2条件揃わないと説明できない。
それは、
① CP0とワノ国が繋がっている事を知っている事
② CP0と五老星の回線をジャックできるほどのスパイ技術を持つこと。
この2つである。
何故ならCP0とワノ国が繋がっている事を知っていなければ、盗聴の準備をする事すらできず、機密部隊ソードですら知らなかった事を新参者の緑牛が知っているとは考えにくい。
また、CP0は、政府の船の上から通信していたので恐らく盗聴防止の白電電虫を使っているはず。というより使わない理由がない。
五老星とのトップシークレットの会話である事からそもそも盗聴されにくい回線のはず。それを妨害できるほどのスパイ技術を持った人物しか妨害できない。
これがあのタイミングで妨害できる人物の条件だ。どれも緑牛が当てはまるとは思えない。
むしろ青雉の方が当てはまりそうだ。
青雉は当時、闇に通じて黒ひげに加担しているところまでしか分かっていなかった。闇に通じているのでドフラミンゴ失墜前はドフラミンゴを通じて政府とワノ国は繋がっていた。そのため闇のブローカーであるドフラミンゴの足跡を辿れば政府とワノ国の癒着に辿り着ける。それができるのは闇に通じている青雉しかいない。
加えて、ロビン拿捕の話が始まって妨害が起きたので、ロビン拿捕を阻止するのが目的と前回の記事で論じた。そのため、青雉最も当てはまると考えたのだが、本誌の扉絵で青雉は黒ひげ海賊団として動き、HCIでオーガーと共にプリン拉致に動いていた。この扉絵の時系列は流石に決着日より数日後の話だと思うが、黒ひげ海賊団の監視の元、ワノ国に行けるとは思えない。
前置きが長くなったが、妨害した人物で青雉の可能性が低くなった以上、緑牛についても考え直さねばならなくなった。
上記の経緯によって緑牛が妨害念波をした人物として可能性が再浮上した事により、何故CP0とワノ国が繋がっている事、スパイ技術を持っているのか説明しなければならなくなった。
そこで②の緑牛がキングとクイーンに向けた発言を考察する必要が出てくる。
あの時の緑牛の発言は不審ではないだろうか?「よせといったよな?!幹部ごときにやられてちゃ俺の立つ瀬がねえんだよ!海軍は今"後始末"に回せる戦力がねえ、俺の読み通りお前らは、、、!」
この時は全く意味がわからず、他の考察者の方も殆ど触れていなかったが、独り言でありながら、誰かと話しているようでもある。
しかし、この発言が緑牛が海軍側ではなくイム様直属の部下で、闇の組織などに通じている人物としたらどうだろうか?
「よせと言ったよな?!幹部ごときにやられてちゃ俺の立つ瀬がねえんだよ」と言うことは事前にキングやクイーンと連絡を取っていた事になる。
幹部ごときにやられてちゃという発言から、ゾロとサンジに破れたキングとクイーンを指しているのは明白だろう。
ここに限っては作中でキングとクイーンが何者かとやり取りをしていた描写がないため、完全に憶測のみになってしまうが、緑牛は海軍入隊以前に闇や海賊と通じており、麦わらの一味と戦うなと警告したのではないだろうか?
つまり、緑牛もキングやクイーンとなんらかの繋がりがあったと言う事だろう。以上の事から緑牛が純粋な政府側の人間ではなく、何らかの形で闇や海賊側と繋がっている根拠となる。
また、闇にいるという事はCP0であるステューシーが闇の歓楽街の女王だったように、スパイ技術がなければ闇と通じることができない。そのため、闇と通じていた可能性のある緑牛もCP0レベルのスパイ技術を持つ根拠となりうる。
③については、明らかに介入者が存在する。それがこのシーンだ。
世界最高権力者である五老星。その命令が今まで滞りなく伝わっていたのにこの最も重要な命令が伝わっていないと言うことは偶然とは考えにくい。
通信部に伝わっていないという事は、五老星→通信部間、または五老星→CP0→通信部間で問題があったと言える。
ここで考えなければならないのは
① 五老星からの命令を妨害できるスパイ技術を持つ人物
② 五老星の近くにいる立場の人間である
③ 妨害者、または妨害を命令した人物は、Dの重要性やニカについて知っている
この3つを満たすものでなければ妨害者、あるいは妨害を命じた人物に該当しない。
何故なら、五老星という最高権力者が使っている回線、また命令系統を妨害するという事はそれなりの立場にあり、かつ相当なスパイ技術を持っていなければ不可能である。また、Dを外すということ、ニカの写真を使うなという事からそれらがどんな存在でどんな意味を持つのかも分かっていなければ妨害命令ができない。つまり、五老星の情報操作を妨害した人物は、Dやニカについて知っている人物でなければらないのだ。そんな人物はイム様しかいないだろう。
緑牛は海軍大将である事から天竜人である五老星に謁見する事も、護衛をする立場である事も説明がつく。
スパイ技術にしても上述のようにクリアしている。
Dやニカについての知識は、本人にはないかもしれないが緑牛に命令しているであろう、イム様が当然知っているので説明がつく。
④ イム様の狙い
力技で支配を断行しているイム様を含める世界政府。目的が合致する五老星を何故イム様は妨害しているのか?
① 本当は現在の支配を望んでいない
② イム様ではない第4勢力に緑牛が所属している
筆者はずっと気になっていることがある。過去の記事にも書いたが、イム様は五老星を始めとする世界政府に良いように使われているのではないか?ルルシアを滅ぼした時にそう感じたのだ。
わざわざ五老星の方から消すべき灯火は?と聞いておきながら実際に革命の灯火を消し去ったのはイム様だった。
確定ではないが五老星がやった仕事と言えばコブラ王殺害やビビ失踪くらいで、正直8カ国革命の一国であるルルシアを滅ぼす仕事に比べたら些細な事だろう。
漫画やゲームなどで良くある展開として、強大な力を持つものの考えや心は幼いため、悪い大人に唆されて悪い事を世界の為だと信じ込まされて強大な力を使われるという流れがある。このイム様も似たような流れがあったりしないだろうか?それが1つ目の仮説である。
五老星に祭り上げられて、本人も利用されていることに気づかず、あの強大な力を使わされているパターン。
この事に気づいたイム様はある程度、現在の支配を続けるように動きながらも影では緑牛を使って五老星の情報操作などを妨害して世界をひっくり返す事を狙っているのではないだろうか?つまり、イム様も被害者であるという事である。
2つ目は、イム様が主犯ではなく、世界政府、革命軍、機密部隊ソード、3つ以外の第4勢力があるのではないだろうか?
共和制民主主義の世界政府、奴隷制を使う天竜人に反対する革命軍、海軍を中から監視する機密部隊ソード、全く新たな思想を持つ第4勢力。これに緑牛は加わっていると考えた。
そんな組織があるのかは定かではないし、その組織の目的が何かは分からないが、作中で確定的に描写されていることがある。
まず、世界政府の支配を断行する五老星とその手足であるCP0が存在する。しかし、ここにCP0や五老星すら知らない介入者が存在し、その人物が革命軍や海賊側に属している描写はない。
つまり、革命軍や海賊、ソード以外で、五老星やCP0すら知らない介入者、勢力が政府内部に存在しているのだ。
こう考えなければ作中の描写に矛盾が生じる。つまり、ルフィの手配書の時のモルガンズに対する情報操作命令を妨害した人物が革命軍なら、レヴェリーでサボ達が潜入するよりも前から政府の深い所に潜入していた事になるので、革命軍が妨害したという事は考えづらい。
ではCP0側が謀反を起こしたのかというと、あの当時は五老星と通信しているし、現在もエッグヘッドで絶賛仕事中なのでこれも考えにくい。
機密部隊ソードもルフィの手配書に対する情報操作を妨害している描写はなく、ドレークが発見するまでCP0とワノ国の癒着を知らなかったので、この世界最高機密のスパイ合戦に割って入れるとは思えない。
当然海賊側が潜入する事も考えにくく、そうなると政府内部や天竜人内部に何らかの勢力が存在し、それがイム様、あるいは五老星の失脚を狙って緑牛を使い妨害していると考えた方が自然であろう。
これには恐らくドフラミンゴも関わっているのではないだろうか?
ドフラミンゴは幼少期に天竜人から堕ちた。まだ子供であるドフラミンゴがマリージョアの国宝を知っているのは明らかにおかしい。国宝に関しては他の天竜人すら知らないものだろう。知っていたらその天竜人も粛清されるからだ。
そしてドフラミンゴに送られた刺客。五老星からそれが送られたという明言はなく、赤犬が七武海脱退の誤報で詰め寄った時に頭すっ飛ばされたんじゃないですか?と言われたり、モリアの粛清の時も元帥よりも上の命令でやったと言っていた。これが第4勢力と考えれば辻褄が合う。
つまり、政府内部にイム様と五老星という現在の支配を続けたい側と、それを内部からひっくり返すために動いている革命軍でも、ソードでも、海賊でもない勢力が存在するというパターン。
こちらにドフラミンゴや緑牛が所属しているのではないだろうか?ドフラミンゴは性格的に利害関係の一致と言うところで動いていそうだが、、、ドフラミンゴからすればイム様や五老星を追放し自分が王の座につければいいわけでそのために手を貸すくらいはしそうである。
そんな彼が捕らえられたなら情報を漏らさないように口封じが行われても不思議ではない。
⑤ まとめ
緑牛はイム様直属の部下であるか、政府内部に存在する政府転覆側に所属する人物である。
その根拠は
① キングとクイーンに向けた発言から闇や海賊との繋がりがあると捉えられる
② 闇や海賊と繋がりがあるという事は、同じ闇の歓楽街の女王ステューシーがCP0であった事から闇に通じる人物はスパイ技術が高いと考えられる
(根拠として闇に通じた青雉はドフラミンゴですら正体を掴んでいなかった)
③ 高いスパイ技術を持ち、尚且つ闇に通じていないとCP0とワノ国の繋がりが分からないため妨害できず、政府内部での立場が高くなければ五老星から通信部に対する情報操作命令に介入できないため、政府内部での地位がそれなりにある人物である
④ ルフィの手配書に対する情報操作命令を妨害した事から、ニカやDの秘密をイム様や五老星レベルで知っている人物から妨害命令が降った。
⑤ ルフィの手配書の妨害をすると言うことは当然五老星やCP0側ではないし、革命軍もそこまでまだ侵入していない、ソードもCP0とワノ国の癒着を知らなかったので妨害できないので、別の勢力が存在でなければ説明できない。
これらの条件を満たさなければ、この作中の描写は説明できない。
つまり、五老星、革命軍、ソード以外の勢力の人間が介在して、手配書からDを消す事やニカの写真を使わないようにする指令を妨害したはず。
そしてそれを満たすならば、イム様が本当はこの支配に反対で五老星にバレないように緑牛を使って政府転覆を内側から狙っているパターン。
または、イム様や五老星レベルの空白の100年に関する知識を持ち、政府内部から転覆しようとしている、政府でも革命軍でもない勢力が存在するパターン。
いずれかが考えられるのではないだろうか。
正直ここまで掘り下げる事ではないのだが、ONE PIECE考察を楽しむ一助になれば幸いである。
作中の画像は全て上記作品から引用しました
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