ネタバレ注意!
最新話の内容を含みます!
① 領域勝負
軍杯は宿儺に上がった。
領域の結界を破られた五条の首が切り裂かれて225話は終わったが226話について考えたい。
② 五条の生存確率
ほぼ0%だろう。
筆者的には十分楽しませてもらったので、このまま五条には退場してもらって構わない。
と言うか
- 術式の発動が困難
- 瞬間移動不可
- 簡易領域は時間稼ぎにもならない
- 反転術式は間に合わない
この状態で助かる手段があるのだろうか?
術式は使用困難なだけで使うことは出来るので、火事場の馬鹿力で使える可能性はある。
簡易領域は使えても役に立たないだろう。
反転術式は回復が間に合わない。
1番の問題は首を切断されていること。
鹿紫雲が言うように反転術式は頭で回すが、呪力は腹からくる。
つまり、首を切断すれば腹から送られる呪力を頭に送る前に遮断できる。したがって反転術式はおろか、生得術式すら使えない。
そのため宿儺は最初に首を切ったのだろう。
しかもこの一撃で終わりではない。
伏魔御厨子が消えるまで捌と解が絶え間なく降り注ぐのだ。回避するなど不可能だし、傷ついた瞬間から回復するのも間に合わない。
簡易領域は剥がされるし、術式は使用困難。
その上、首を切られたので反転術式を回そうにも腹から脳に呪力を送れない。
こうなると五条は塵になるしかないだろう。
③ ここが変だぞ巷の認識
今回の五条生存説の中でよく見かけるのが
- 宿儺の呪力量が乙骨の2倍
- 呪力量の多い宿儺と領域の押し合いが互角なら五条の領域の練度の方が上
この2つは認識が間違っている。
① 呪力量
宿儺の呪力量が乙骨の2倍と言っているのは、乙骨自身がそう言ってるからだが、「2倍以上」と言っている事を忘れてはならない。
最低ラインとして2倍と定義するのは分かるが、その場合「僕の倍はありますね」という発言になるはずだ。少なくてもそれで意味は通る。
しかし、乙骨は「倍以上」と言っているので、乙骨の2倍ではなく、乙骨の2.5倍ほどと捉える方がより矛盾が少ないだろう。
② 五条の領域の練度の方が上
領域の押し合いは練度と呪力量と相性によって勝敗が決まる。
そのため、呪力量の多い宿儺と領域の押し合いが互角という事は練度では五条が勝り、呪力量では宿儺が勝っているから押し合いが互角になっていると言う認識が多い。
しかし、これは誤りである。
- 歌姫によるバフ
- 呪力量が低くても押し合いは可能
作中の描写を読むと上記のことがわかる。
歌姫によるバフ
忘れてはならないのが五条は歌姫のバフにより、呪力量と出力が底上げされている事だ。200%の虚式紫の火力描写や、宿儺との体術戦などを見る限り呪力量や出力で見劣りしない。
流石にバフ込みでも宿儺の方が呪力量、出力共に上だと思うが、戦前ほどの開きはないだろう。
戦前が
宿儺(乙骨の2.5倍)>乙骨(五条の1.5倍)>五条
この図式が歌姫のバフにより
宿儺(乙骨の2.5倍)>五条(バフ前五条の2倍)>乙骨(バフ前五条の1.5倍)
という形になるのではないだろうか。
これでも宿儺の方が呪力量は多いが、領域の押し合いに明確な勝敗がつくほどの差ではなくなってるのだろう。
押し合いは呪力量より練度
そして領域の押し合いにも優先度がある。
- 練度
- 呪力量
- 相性
の順番で優先度が決められているのだろう。
呪力量に差があると思われる、陀艮と伏黒は領域の押し合いができていた。
いくら変態したばかりとは言え、自然の呪いである特級呪霊の陀艮と呪力量で互角とは思えない。少なくても伏黒の方が多いと言うことはない。
なのに領域の綱引きが出来ているのは、変態したばかりの陀艮と、領域を会得したばかりの伏黒の練度が互角だから綱引きが発生していたのだろう。
伏黒が乱入したせいで綱引きが発生したのだが、陀艮に宿儺レベルの練度があれば一瞬で必中効果を取り戻せたはずだ。
伏黒の狙いは穴を開けてみんなを逃す事だったが、そのために領域の維持と必中効果を剥がさなければならないので、第一目標は脱出だが、そのためにある程度の綱引きをしないといけなかった。もし呪力量や練度で上回ってるならそのまま領域に閉じ込めてみんなで戦った方が確実に陀艮を祓えただろう。
リカと接続した乙骨の領域もあの場を制することはなかった。もし呪力量であの場を制するなら黒漆の乱入があったとしても、もう少し乙骨にアドバンテージがあっていい。
というか呪力量が押し合いにおいて大きなファクターを締めるなら、石流や烏鷺は領域展開しないだろう。やはり練度によって左右されると考えた方がいい。
つまり、呪力量による領域の優劣は相当な開きがない押し合いの勝敗には繋がらないのだろう。
つまり、五条が領域の押し合いで互角だったのは
- 歌姫のバフにより呪力量の差が縮まっていた
- 練度以外で勝敗を決する呪力量の差は縮まってるし、陀艮戦や仙台結界戦での描写から呪力量は練度より優先度が低い
- 本当に純粋な領域の練度で宿儺と互角だった
このように考えられる。
③ 五条は塵になる
筆者的には十分楽しめたので彼には塵になってもらって構わない。
よく、ここで五条が退場するのはあり得ないという意見を見るが筆者はそうは思わない。
このブログで以前から言っているように、トップ所の戦いは一瞬のミス、一瞬の予想外の攻撃などで勝敗が決してゆく。少なくても流れを失う。それが積み重なって一瞬で負ける。
呪術廻戦はかなり現実的な要素が含まれる漫画なので、ここで五条が塵になるのは特段おかしくはない。無情がかもしれないがトップ所の戦いとはそういうものなのだ。
筆者的には領域の練度が宿儺と互角という時点で五条は大金星だと思う。呪術全盛の時代に無双していた宿儺と互角ってどんだけ強いんやって言うのが素直な感想である。
チート術式とチート体術とチート級の才能を持っていて、それに慢心せず修練している五条悟。現代最強術師の名に恥じない存在だ。
宿儺は、神業の領域展開、高等技術の領域展延、術式発動のキレ、呪力効率、体術、戦闘IQ、と基本的な技術スペックが史上最強である。
この基本が強いと言うのが重要だ。
ボクシングで言うとどんなに強い世界チャンピオンでもジャブを貰う事を前提に試合に臨むように、基本技術というのはその練度以外で上回る術がない。
派手な技やチート級の術式や体質など必要ない。基本技術の圧倒的練度こそ勝負において絶対的な武器になる。
自身の才能にあぐらをかかず、徹底的に呪術に向き合い基本技術を高め、術式の解釈の柔軟性も持ち合わせながら、敵の術式を見極めると同時に敵の術式の解釈まで拡張して把握する。
この基本技術の圧倒的練度こそ両面宿儺の最大の武器と言えるだろう。