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オタクなブログ

狩猟

私は趣味の一つに狩猟をやっている。

今回は、そんな狩猟のお話。

 

狩猟といっても私が狙う獲物は鹿と猪。

鳥撃ちや狸など、小型の哺乳類は狩猟した事がない。

 

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(猟場からの風景)

 

 

①狩猟の始まり

きっかけは大学時代に遡る。

当時、私は少林寺拳法部に所属しており、大学のすぐ近所に少林寺拳法の導院があって、そこの先生が狩猟をしていた。

ちなみに少林寺拳法は宗教法人の側面もあり、練習前は聖句や誓願などを言うなど、人格形成を計るものが多く、そのため道場も導院と言うのだ。

 

元々、サバイバルに興味があり、中学生の頃は堂々と将来は自給自足して一般社会から離れたいんや!ってよく言っていたものだ。あの頃は青かったと振り返るたびに思う。

でも、その頃の夢というか、一般社会を形成する価値観や何やらと、自分の価値観や思想とはどこか隔たりがあるのを中学生ながらも感じていた。

一般社会では少し自己肯定感が薄くなったり、落ち込んだり、傷ついたりする事が多く、そういう競争や外聞などが時折煩わしく感じて、俗世に寄らない自給自足に憧れを抱いていた。

 

そんな気持ちも時が経つと薄れていき、ほんの僅かに心の片隅に残っていた頃に、導院で先生に出会い銃が一丁使わなくなるから興味があるならやってみるか?と言われたのがきっかけである。

 

②狩猟を始めるにあたって

まず、狩猟をするためには狩猟免状が必要になる。

免状は3種類に分かれており

・第1種銃猟免状、第2種銃猟免状

・わな猟免状

・網猟免状

 

●銃猟免状

第1種と第2種の違いは火薬を使う銃で狩猟するか、空気を使う銃で狩猟するかの違いである。

鳥撃ちしかしないならば、第2種で十分である。空気銃の威力で十分狩猟可能だ。

しかし、鹿や猪などの大型になるとそうはいかない。火薬の力が必要になる。

 

最も重要な事として、銃猟免状を持っていても『銃の所持許可を持たなければ銃を所持できない。』ことである。

これは大原則なので、銃で狩猟したい場合は、銃猟免状と共に銃の所持許可も取りに行こう。

 

所持許可は、警察署に行って学科講習の申し込みをし、テストに合格すれば実技講習とテストを受けて、合格したら身辺調査などが入り、ガンロッカーや弾薬庫を準備し、所持したい銃などを見繕って初めて公安委委員会から所持許可が降りる。

最短でも2ヶ月から3ヶ月はかかるので注意しよう。

 

ちなみに私が学科講習のテストを受けた時は、今ほど農林水産省が狩猟者を増やそうとする前だったので、合格率が著しく低かった。なにせ公安委員会が受験者を落とすための試験なのでる。私が受けた時の合格率は10%あるなしであった。(合格するのが難しい事で有名な宅建の免許ですら合格率は11%である。)

公安委員会としては、銃を所持する人が増えるのは治安維持の観点からも好ましくなく、万が一所持者が事件でも起こしたら炎上するのは目に見えてるので、合格者にたいする身辺調査もかなり厳しかった。

今は2択の選択問題で問題自体も幾分簡単になったようなので、これから所持したい人にとっては追い風だろう。

 

●わな猟

わな猟はその名の通り、罠を使った狩猟を行う際に必要になる。

くくり罠や箱罠などいくつか種類があるが、罠であればまとめて使用できる。

大体はくくり罠か箱罠を使うことが多い。

 

●網猟

網猟に関しては私も所持してない。

現状網を使った狩猟は私自身聞いたことがなく、あくまで憶測だが形骸化しているのかもしれない。そう思うと免許取りたくなるな。

無双網とか、網猟にもいくつか種類があるが詳しくは覚えていない。

 

●無線免許

狩猟を1人でするのは余程の熱意と経験がなければかなり難しい。

そのため狩猟といえば何人かでグループを組み、1人は勢子といって獲物を仲間が待っている方へ追い立てて、他のメンバーはある程度距離の離れた場所に同士討ちしない方向を向いて待機して、獲物が来たら撃つという、巻狩を行うのが一般的。

グループで狩猟するという事は、離れた仲間と時差なくやり取りしなければならず、その為には無線機が必要である。

大体の狩猟者は第4級アマチュア無線技士の免許を持っており、2日間ほど講習を受けてテストに合格すれば無線機を扱えるようになる。

 

狩猟免状に加え、銃の所持許可と無線免許を持つのがベストだろう。

1人で狩猟する場合でも持っておいて損はしないはずだ。

 

③狩猟を始めてみて

狩猟を始められるようになっても、最初の頃は大学の講義や教育実習、NGO活動でフィリピンに行ったり、学祭の実行委員、謝恩会の実行委員をしながら同窓会長にもなったせいでろくに時間が取れずあまり猟に出れなかった。

卒業後、大学院に進学したが1ヶ月もしないうちに、自営業をしていた父が癌で倒れ大学院を休学し自営業の手伝いを始めたのでこれまた狩猟に出る機会がめっきり減った。

というか、そもそも普段からポケモンやカードゲームにテレビゲーム、洋楽を聴きながら漫画を読んでる圧倒的な引きこもりである私が狩猟する為に朝早く起きて山に行くのはかなりハードな事なのだ。なんと本末転倒なことか…

 

紆余曲折あったが今年で狩猟を始めて6年目。去年ようやく鹿を仕留める事ができた。

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立派な3段角の鹿だったので頭を取って腐葉土に埋めて白骨化をすすめている。

 

6年目でやっと一頭仕留めるという遅咲きなのに、同じ班の先輩方はまるで自分の事のように、握手しながらおめでとうと祝ってくれた。

私はこの瞬間を一生忘れないだろう。

 

一般的な事だと、何年も成果が出ないと辞めるよう勧めたり、まだ獲れないのか?とか自分が気にしてる事をいちいち言ってきたりする事が多かったりすると思う。

しかし、先輩方は一切馬鹿にする事なく、それどころか自分の事のように喜んで狩猟した後のアドバイスなど沢山くれて、鈍臭い私を尊重してくれたのがとても嬉しかったのだ。獲物が獲れた事と同じかそれ以上に感動した。

 

実生活でもこのような尊重する姿勢を大切にしたい。

なかなか余裕がないとできない事だが、ちょっとずつでも意識したい。

 

④終わりに

少し、狩猟の話から逸れた所もあったが、狩猟をしていると過激な動物愛護の人たちが可哀想という事があるが、鹿が餌を食べ尽くすと人里におりて、今度は我々の食生活が脅かされる。そして人里の食べ物が無くなるほど山の食糧を食べ尽くすと結果的に彼ら自身の餓死する始まりになる。

それだけではなく、リスやウサギなど、他の草食動物も危機に瀕するためわ生態系のバランスを取るためには狩猟による間引きはどうしても必要なのだ。

 

とは言え、命を奪うという行為は物凄いストレスになる。

私自身、仕留めた鹿は1発目で背中を撃ち抜き、倒れた所に頭は1発撃ちこんで命を奪った。

この時の気持ちは奪った人にしか分からないだろう。

 

特に箱罠に瓜坊が何匹か入っている時はかなり辛い。駆除をやっている以上、罠にかかった獲物は例外なく命を奪わなければならない。瓜坊の悲鳴は今思い出しても何とも言えない辛い気持ちを思い出させる。

 

また話が逸れてしまったが、狩猟は生態系のバランスを取るために必要不可欠である。

それと同時に命を奪うという行為は、そんな綺麗事では済まされない事だ。

そして、1人では狩猟出来ないからこそ、班員1人1人がお互いを尊重しあえる関係が必要なのだ。

 

これから狩猟を始める人には、人を尊重し、責任を持って狩猟に取り組んで欲しい。

本ブログその一助になれば幸いである。