ラフテルへの手がかりに、4つのロードポーネグリフが必要であり、うち1つがホールケーキアイランドにあった。
① ホールケーキアイランド
ホールケーキアイランドとは四皇ビッグマムが支配する島である。恐らく世界政府非加盟国だろう。ホールケーキアイランドの周りに34の島があり、その海域を全てトットランドと呼称している。島や気候、海流、生物などもお菓子などの食べ物でできている。
さらに中心部のホールケーキアイランドにはロードポーネグリフがあり、他の２つのポーネグリフと共に厳重に管理されている。
② ロードポーネグリフとホールケーキアイランド
シンプルにビッグマムがロードポーネグリフを所持しているのがおかしい。
最初は元々ホールケーキアイランドにあったんだと思っていたが、作中でロジャーが、「リンリンの奴からくすねたロードポーネグリフが１つあり」と語っていた。元々ホールケーキアイランドにあったと捉えてもいいのだが、筆者は初見から言い回し的に引っかかっており、どこかから持ってきたのかな？と思っていた。特にホールケーキアイランドがゾウやワノ国のような空白の100年に密接に関わっていたわけでもなさそうなのにロードポーネグリフが存在している違和感があったからなのだが、その疑惑が休載中の小冊子でロジャーの時代から所在地不明のロードポーネグリフをビッグマムが所持していたと記載があったことで確定的になった。この事からホールケーキアイランド以外の場所にあり、それをビッグマムがホールケーキアイランドに持ってきた事が分かる。
③ 所在地不明のロードポーネグリフの謎
ここまでで、ビッグマムが所持しているロードポーネグリフについて、確定的に分かっている事が3つある
① ロジャーの時代でも所在地不明のロードポーネグリフをビッグマムが所有していた。
② 何故ビッグマムはロードポーネグリフを奪ったのか。
③ 何故ロジャーはビッグマムがロードポーネグリフを持っていることを知ったのか。
この3つだ。
④ ３つの謎の考察
①の所在地不明のロードポーネグリフについてだが、これには諸説ある。元々、魚人島にあったのを移動したのではないかという説があったが、これは小冊子の情報を引き合いに出すまでもなく、あり得ない説だ。
何故なら、ロジャーがおでんに会った時には、すでに1枚ロードポーネグリフの写しを所持していた。その後に、おでんとイヌアラシと達と出会った事で、ワノ国とゾウにある事が分かりその際にロジャーは「もう一つも心当たりがある。なんの導きだ？！本当に全部揃うぞ」と喋っていた。
この事から、この時点で所持していた写し以外に３つのロードポーネグリフの場所が特定できたから、「全部揃うぞ」と言っていたし、数的にもそう考えなければ辻褄が合わない。
これはつまり、おでんと会った時に所持していた写しは、ビッグマムの所有していたロードポーネグリフであり、残りの３つのうち２つはワノ国とゾウにあることをおでんとイヌアラシ達から聴き、魚人島に向かった事から「心当たり」は魚人島のものだったと分かる。
つまり、1枚ロードポーネグリフの写しを持った状態で、ワノ国、ゾウ、心当たり=魚人島のロードポーネグリフ、と場所を特定していった描写が96巻の過去回想にあった事から、魚人島のものもをビッグマムが所持しているという説は成り立たない。
では、どこにあったものをビッグマムは持ってきたのだろうか。
考えられるのはやはりエルバフだろう。
巨人族と因縁があり、いずれ訪れるエルバフに上陸した時に、過去回想で説明しやすく、ビッグマムが生きているにせよ死んでいるにせよ再登場させる事ができる。ビッグマムと巨人族の軋轢、エルバフのストーリー性、物語の本筋、ビッグマムの再登場、これら全てを綺麗に繋ぐ事ができる。
ただ、現時点でエルバフにロードポーネグリフがあった描写はなく、またビッグマムが奪った描写もない。
根拠にできるのは
① ビッグマムとの因縁
② 巨人族が太陽信仰と関わりがある
③ 麦わらの一味が訪れる可能性大
④ 空白の100年と関係ありそう
⑤ 他に候補らしきものがない
これら５つだ。
実際に描写がないので、全て憶測と仮定であり、なんならメタ的視点でしか考察できない。
これら５つのポイントは、むしろエルバフに行くための根拠とも言える。あれだけエルバフに行きたがっていて、ウソップとの関わりがあって行かない訳がない。そして、ビッグマムとの因縁があり、太陽信仰をしているあの国がロードポーネグリフと無関係というのも考えにくい。
②の何故奪ったのか？これも謎である。単に物珍しさに奪った可能性もある。特に珍しい生物などが好きなビッグマムがこの珍しい石を回収するのも変な話ではない。
しかし、それだけはロードポーネグリフを奪う理由として弱い気がする。他に事情があったと考える方がより自然だろう。例えば、子供時代に追放されたエルバフにカルメルを探しにきて、巨人族と争い、その際に巨人族が身を呈して守ったロードポーネグリフを見て重要なものだと悟り奪い去った。これなら過去回想で扱いやすいし、具体的な内容やセリフによってはエルバフに感情移入するためのビッグマムの胸糞展開の導入になる。
つまり、元々ロードポーネグリフが重要と知って奪ったのではなく、別の目的でエルバフに訪れた際に巨人族の反応や話を聞いたかしてロードポーネグリフの重要性を知り、奪い去ったパターンが考えられる。
これは元々の所在地がエルバフでロジャーからロードポーネグリフの重要性を聞いていない事が前提である。
何故ロジャーから聞いていないのが前提かと言うと、ロジャーが所在地不明のロードポーネグリフの場所を突き止めるよりも前に、すでにビッグマムが奪っていたからだ。つまり何に必要かは分からないが、とりあえず重要そうだからロードポーネグリフを奪ったと考えると辻褄が合う。そもそもONE PIECEにロードポーネグリフが必要と知れば自身が全てを集めようとするだろう。それをしていなかったということは、奪った時点では重要ではあるものの何に必要なのかはわかっていなかったとしか考えられないのだ。
③の何故ロジャーがビッグマムが持っていたのか知っているかについてだが、これもメタ的な考察しかできない。たまたま戦争している最中に発見したのか、それともロードポーネグリフがありそうな所を冒険していて、ビッグマムに奪われた話を聞いたのか、ビッグマムの部下が口を割ったのか、この辺くらいか。
最もありそうなのは、奪われた人物達に話を聞いたのが現実味がある。エルバフに上陸した際に王者のロキから聞いたなどが綺麗に収まりそうだ。
⑤ まとめ
まとめると、ホールケーキアイランドのロードポーネグリフは、魚人島のではなく、別の場所からビッグマムが奪い去った。その場所として最も考えられるのが巨人族と因縁があり、太陽信仰から空白の100年と関わっていそうなエルバフ。
ロードポーネグリフを探していたロジャーはエルバフに目星をつけて向かうが、既にビッグマムに奪われた後であり、その話を巨人族から聞いたロジャーはホールケーキアイランドで写しを取った。
動機について考えると、ビッグマムがロードポーネグリフの重要性を知った上でそれを奪いに来たというのは考えにくい。何故ならロードスター島に行き着いた海賊団はロジャー達だけであり、ロードスター島に行かなければロードポーネグリフの必要性が分からないからだ。
仮にビッグマムに話したとしても、ビッグマムがその情報を元にロードポーネグリフを奪い去るのをロジャーが黙認する意味がない。
そのため、ロジャーからロードポーネグリフの秘密を知ったのとは別にロードポーネグリフを奪う理由があった。それが何なのかは分からないが、少なくてもロジャーに写しを取られてラフテルに行かれるまで、ロードポーネグリフが何に必要なのかは知らずに重要そうだから手元に置いてあったと言える。
描写が全くない部分の考察なので、描写や時系列やセリフ回し、メタ的視点でしか考察できないが、恐らく確定的に上記のことが言えるのではないだろうか。
つまり、ビッグマムは何らかの理由でエルバフを訪れ、その際にロードポーネグリフの存在と、それが何に必要なのかは分からないが、巨人族が守ろうとしている重要なものだったので奪った。
その後に、ロードスター島でロードポーネグリフの必要性を知ったロジャー達は、ロードポーネグリフを探してエルバフに辿り着き、ビッグマムに奪われた事を聞き、ホールケーキアイランドで写しを取った。
このようなストーリーがあるのではないだろうか。
そして現在は魚人島にあったロードポーネグリフが消えているので、これについても
① 解散後のロジャー海賊団が隠した。
② 世界の秘密をロジャーから聞いて、縄張りにしていた白ひげが隠した。
③ 白ひげが縄張りにするよりも前に1人前になったシャンクスが所持している。
④ 火ノ傷の男が所持している。
このくらいだろうか。
筆者的には火ノ傷の男は古代文字が読める人物なのではないかと思っている。字面だけならロードポーネグリフを持っている人物になるのだが、ロビンを奪おうとしていなかった事から、ロビンを奪わずとも読める人物がいるという事を示唆しているのではないだろうか。
そのため、残りの３つのうちどれかが当てはまるのではないかと思う。個人的に、白ひげが隠していたらアツいと思うのだ。ロジャーの意志を白ひげが次の世代に託すという形がONE PIECEの受け継がれる意志に繋がるのでとても綺麗だ。
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