ネタバレ注意!
最新話の内容を含みます
① ヒノキズの男
- 黒い船に乗っている
- 敵船を渦に飲み込む
- ロードポーネグリフを持っている
- 男である
- ラフテルに行く気がない
- ”ヒノキズ”と呼ばれている
- 青雉も知らない
- ロビンが長い間見つけられてないと発言している
まとめるとこんな感じだろうか。
まず、この情報を尾田先生が出してきた意味を考えてみよう。
例えばヒノキズの男という表現は「黒い船に乗る男」で良かったはずだ。わざわざヒノキズの男と喋らせたのは我々に「既存キャラだから当ててみてよ」という尾田先生からのメッセージと捉えられないだろうか?あるいは既存キャラと読者に思い込ませるミスリードに思える。
そしてこの男は何のためにロードポーネグリフを持っているのだろうか?
ロードポーネグリフを1つだけ所持して航海している事の意味を考えると、誰かにラフテルへ行かれたくないからだろう。
ヒノキズの男が四皇の縄張りに侵入した話はない。もし、ルフィたちのようにラフテルに行きたいなら四皇とぶつかってもいいはずだ。にもかかわらず正体が不明ということは、ロードポーネグリフを集めることもせず、誰とも関わらずに航海し続けている人物ということになる。
これは、ロードポーネグリフを集めているというより、誰にも取られないように所持している、守っているようにしか思えないのだ。
つまり、自分自身がラフテルに行くよりも他人をラフテルへ行かせないようにしているとしか思えない。
実際、シリュウも誰もラフテルに行かせないために世界政府が持っているんじゃないか?と発言しているのも上記の理屈を尾田先生が暗に示しているのだろう。しかし、青雉が知らないことから政府の関係者である可能性は低いだろう。
② 新キャラか、既存キャラか
先ほど尾田先生が「ヒノキズの男」と喋らせた意味を深読みすると、既存キャラだから当ててみてという意味ではないかと述べたが、これは既存キャラの根拠として弱い。逆を言うとわざわざ「ヒノキズの男」と言った意味を考えるとミスリードでなければ、既存キャラという暗示にしか見えない。
しかし、ヒノキズの男は黒い船に乗り、敵船を渦に飲み込むらしい。既存キャラでそんな人物がいただろうか?
既存キャラだと片方の条件は満たしても、片方は満たせないので設定を新たに付け足さなければならないし、そうなると矛盾も生まれてしまうだろう。
今更、既存キャラに「実は火ノ傷がありました」とか「渦を起こせます」とか「黒い船に乗ってます」とか付け足すとは考えにくい。
それなら新規キャラではないだろうか?
新規キャラの方がインパクトが強い気がする。これからのストーリーが既存キャラの潰し合いだけでは何とも盛り上がりに欠けるので、新キャラなら「伝説と言われる海賊たちはまだまだいるぞ」という総帥コングのセリフも回収できる。
- 海賊にまつわる伝説を持っている
- 現実世界の海賊が漫画の世界に来たようなキャラ
そんなキャラではないだろうか?
筆者は以前、黒ひげには現実世界で海賊王と言われた大海賊ヘンリー・エイヴリーの要素が含まれているのではないか?と考察した。
このように我々の世界にある実在の海賊、あるいは海にまつわる伝説で語られるような存在がヒノキズの男ではないだろうか。
筆者の願望を言わせてもらうなら
- 眼帯をつけている
- 名前はデービージョーンズ
- モチーフは、エイヴリー、テュー、ジャック・スパロウのようなザ・海賊というキャラ
これが筆者の願望である。
名前だけ意味深に登場したデービージョーンズにここで登場して欲しい。もちろん回収されなくても問題ないし、フレーバーテキストとして成立しているから別にいいのだが、ヒノキズの男で回収されるのが一番だろう。
あるいはジョイボーイと対極に位置していた人物としてデービージョーンズが出てきて欲しい。
真っ黒い船と聞いて我々ライト層が真っ先に思い浮かべるのは、パイレーツ・オブ・カリビアンのブラックパール号だろう。
考察勢はドラゴンの船を想像するかもしれないが、ライト層はブラックパールしか思いつかない。そして尾田先生は海賊映画が大好きなのでライト層のことを考えて、ここでジャックスパロウにそっくりで眼帯をつけたデービージョーンズが登場する可能性は十分あると考えている。
③ 何のためにロードポーネグリフを奪ってるのか?
当然、ロードポーネグリフの意味を分かっているのだろう。
もし、上記のようにデービージョーンズのような数百年生きている人間なら、何故最近になってロードポーネグリフを奪ったのか説明できないことが問題となる。
- 奪えない理由があった
- 相応しい人物が生まれるまで預かっている
- 魚人島にたどり着けず数百年彷徨っていた
これらが考えられるだろう。
- 何らかの事情があって奪えない状況にあった。
パイレーツ・オブ・カリビアン的に考えてみよう。
ロジャーがラフテルに到達するまでは奪われておらず、到達した後に奪われた。
という事は、例えばラフテルにデービージョーンズが封印されていて、ロジャーのラフテル到達がトリガーとなり解放され、また封印されるのを防ぐために魚人島にあったロードポーネグリフを奪った。再び封印されないように。
これはかなりファンタジー色の強い想像である。根拠も全くないただの想像だ。
しかし、そう考えればロードポーネグリフを持って逃げ回っている事も説明できる。
- 誰かから預かっている
何の目的も理由もなくロードポーネグリフを持っているとは考えにくい。誰かから預かっている可能性もあるかもしれない。
特に魚人島は白ひげの縄張りだったが、ロードポーネグリフを探して荒らしまわる海賊もいる可能性があるので、白ひげがヒノキズの男に持たせて捕まらないように航海させ続けているかもしれない。ズニーシャのように。
ロジャー海賊団の可能性もあるがロジャーやレイリーやギャバンが誰かに預けるというのは想像つかない。しかし、彼らは世界の秘密を知っているし、ロジャーの意志も受け継いでいるだろうから相応しい人物が現れるまで持ち去っているのかもしれない。これが真相ならロジャーがラフテル到達後にロードポーネグリフを持ち去られたことが説明できる。
- 魚人島に数百年間たどり着けなかった
かなり苦しい理由である。一応、空白の100年の間に地形が大幅に変わったせいで魚人島に戻るのが簡単ではなくなったとも考えられるが、逆に言うとそれくらいでしか説明できない。
そうなるとデービージョーンズのように数百年前から生きている人物の線は薄いか。
どちらも根拠は全くないので想像の範疇なのだが、最近になってロードポーネグリフを奪う意味、他のロードポーネグリフを集めもせずに航海を続けている事が不可解なのでそれを説明する方向から考えてみた。
④ ヒノキズの男、2人いる説
キッド達は火ノ傷の男と漢字で書かれ、黒ひげ達はヒノキズの男とカタカナになっていた。
そしてキッド達はアテがないと言っていたが、黒ひげ達は船の色や戦い方の特徴まで知っている。この事から黒ひげの方が情報量が多いことになる。
そして我々は火ノ傷の男は少し前までサウロだと考えていた。これは筆者だけではないだろう。だが、黒ひげの発言によって一気にサウロではない可能性が出てきた。
サウロなら「黒い船」「渦を起こせる」というところが説明できないので可能性が低くなった。しかし、こうは考えられないだろうか?
火ノ傷の男はサウロであり、ヒノキズの男は眼帯の海賊(願望込みでデービージョーンズ)である。
こう考えれば漢字の火ノ傷の男とカタカナのヒノキズの男と別れていることも意味があるし、サウロが生きていることも意味がある。
- 火ノ傷の男はサウロで古代文字が読める
- ヒノキズの男は眼帯を付けた海賊で最後のロードポーネグリフを持っている
- キッドは「火ノ傷の男」は古代文字の解読者として認識している
- 黒ひげは「ヒノキズの男」はロードポーネグリフを持っている人物として認識している
ヒノキズという読みが重要で漢字はキッドたちが勝手に火ノ傷と認識していただけの可能性もあるが、この記事ではそもそも黒ひげとキッドは全く別々の人物を想像していると考察させてもらう。
もし、サウロがロードポーネグリフの在処を知っているなら、あるいは持っているなら、青雉にここで「オハラでそんな石は見なかった」と発言させる意味がない。
つまり、サウロが引き継いだ研究はロードポーネグリフの在処ではなくオハラの学者が辿り着いた「巨大な王国の名前」と「古代文字の解読」であり、最後のロードポーネグリフは関係なくなったといえる。
⑤ まとめ
- 火ノ傷の男とヒノキズの男の2人いる
- 黒い船の男として伝わっていない
- 火ノ傷の男はサウロであり古代文字の解読者としてラフテル到達に必要な人物として伝わっている
- ヒノキズの男は眼帯の海賊であり最後のロードポーネグリフを持っているとされている
- ヒノキズの男はロジャー到達後にロードポーネグリフを奪った
- ヒノキズの男は他のロードポーネグリフを集める気がない
- 誰もラフテルに行かせないようにしている
このように考えている。
ヒノキズの男が「黒い船の男」として伝わらないのはこれが原因ではないだろうか?
「ヒノキズの男」も「火ノ傷の男」も両方、火傷なのか、入れ墨なのか、刻印なのか分からないがとにかく火ノ傷があり、ラフテル到達に必要な人物として伝わったのだ。
それがロードポーネグリフを持っているところを目撃されたのか、または古代文字が読めるところを目撃されたのか分からないが、特徴的な傷を見て火ノ傷の男と呼ばれ始めた。
2人とも読み方が一緒なのでヒノキズの男を知っている人物Aと火ノ傷の男を知っているBが会話してもお互い正体を知らない以上答え合わせもできないし、会話もかみ合うから、誰も火ノ傷の男が2人いることに気づかないまま噂だけが独り歩きしているのだ。
Aはヒノキズの男の話をしていると思って会話を続け、Bは火ノ傷の男の話と思って会話をする、お互い火ノ傷の男と直接会ったことがないため勘違いに気づかないまま会話をしてしまう。火ノ傷ちがいが起きているといえる。
つまり、読み方が一緒のうえに誰も正体を知らないため、火ノ傷ちがいで会話しても気づかないのだ。
筆者はこのようなストーリーを考えている。
ロジャー時代には、ゾウ、ワノ国、ホールケーキアイランド、魚人島の4か所にあったので、ヒノキズの男がロードポーネグリフを奪ったのはロジャーがラフテル到達後で間違いない。
ロジャーがラフテルに到達した事によりロードポーネグリフを1つ奪ったなら以下のことが考えられる。
- ロジャー海賊団の1人が保持している
- 世界をひっくり返させないために奪った
- 白ひげが預けて守るために航海し続けている
ロジャー海賊団の誰かが所持している可能性もあるが、今も世界のどこかにあるとされるオーロ・ジャクソン号は黒い船ではなさそうだし、そもそもロジャー下船後に解散したので考えにくい。シャンクスも当時の年齢を考えると不可能だろう。
政府側の可能性もあるが、CP0か神の騎士団のような裏で活動する集団か、詳細不明な集団しか考えられない。しかし、青雉が全く知らなかったので少なくても海軍上層部ではなさそうだ。
白ひげが縄張りにしたことで魚人島を守ると共にロードポーネグリフを自由にできるのも白ひげということになる。ロジャー海賊団じゃないなら白ひげがヒノキズの男の船にロードポーネグリフを乗せて航海させているかもしれない。
大穴でデービージョーンズやロックスなどの古い海賊がヒノキズの男かもしれない。
デービージョーンズなら数百年生きているのでなぜロジャーが到達後にロードポーネグリフを持ち去ったのか?
ロックスならセンゴクが「すでにこの世にはおらんが」と言っていたことが最大の矛盾となる。個人的にはこのような海賊らしい闇に包まれた伝説的な海賊が出てくる方が嬉しいが。
そしてロードポーネグリフを持ち去っている意味を考えると、誰もラフテルに行かせない、あるいは選び抜いた1人しか行かせないために持ち去ったとしか考えられない。
それも持ち去ったのがロジャーが到達後なので、ロジャー海賊団、あるいはロジャーから世界の秘密を知った人物か、2度とラフテルに行かせたくない人物の3択しかないだろう。
そしてヒノキズの男は探しようがない。それを証明するように黒ひげもロードポーネグリフの1つがゾウにあることを知らなかった。つまり、敵から隠したり守ったりするには、島などに置くより船などに乗せて移動し続ける方が効果的だということだ。それこそビブルカードがなければ追跡することはできず、もはや運任せと言っていい。だから巨大な王国もズニーシャに乗せたのだろう。そう考えるとヒノキズの男は、巨大な王国と同じ方法でロードポーネグリフを守っているといえる。
ヒノキズの男とは果たして誰なのだろうか?
ほぼほぼ新キャラだと思うが、できれば眼帯をつけてデービージョーンズのように謎めいた伝説上の海賊であってほしい。
サウロと再会したら火傷をみて「ヒノキズの男っておっさんか?」とルフィが聞いたら「いや、わしじゃないぜよ、ヒノキズの男はあの男だで」とかあっさり言ってきそうだ。(笑)