spriteの考察日誌 ONE PIECE考察

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能力者vs非能力者

 

最新話までの内容を含みます

ネタバレ注意

 

 

悪魔の実とデメリット

ドレスローザでフランキーが、メラメラの実をカナヅチになるから食べないと答えていたのを覚えているだろうか?

あの時、我々はルフィはバージェスに取られるくらいなら一味の誰かに食べてもらいたいと言う想いでフランキーにあげようとしていたし、エースのメラメラの実をいくらなんでもフランキーが受け取るはずないと思っていたから違和感がなかったが、よく考えたらおかしくないだろうか?

 

いくらカナヅチになるからといって、得られる能力は破格のメラメラの実を食べないなんてあるだろうか?

確かに海賊なのにカナヅチになるというのは致命的である。しかし、あの世界ではむしろ能力者じゃない事の方が致命的ではないだろうか?

 

現実世界の海戦では、泳げないのは致命的である。それは例え船が大破しても最悪海に飛び込めば助かる可能性があるからだ。船の爆発や火災に巻き込まれなければ即死はない。それが現実世界の海戦である。

 

しかし、ONE PIECEの世界は違う。あの世界では、船が無事でも能力によっては即死レベルの攻撃を受けるし、仮に船が破壊されて海に飛び込んでもネツネツで熱海にされたりヒエヒエで凍らされたりグラグラで津波を起こされたり、もはや泳げる泳げないに関わらず能力で攻撃されたら一貫の終わりなのだ。それならば自身も悪魔の実で攻撃力を上げた方がいい

 

実際、黒ひげもローとの戦いの最中、カナヅチ以上のメリットが得られるのが悪魔の実だろうと答えていた。

似たような事例としてひぐらしがオロチに力をやろうと悪魔の実を渡したり、ドフラミンゴも幼少期に力として悪魔の実をもらったり、CPのカクやカリファも同様である。

つまり、あの世界では意図的に悪魔の実を食べた者は、デメリット以上の力を得られると考える者であり、食べなかった者はカナヅチがメリット以上のデメリットと感じる者の2系統あるといえる。

 

② カナヅチはデメリットとして成立しているのか?

正直デメリットとしては成立していない

実際、世界の強者の殆どは能力者である。ということは、デメリット以上のメリットとして悪魔の実を受け入れていると言える。その代表例が黒ひげとカイドウだろう。

 

黒ひげは上述の発言に加えて、自身の目的の為にヤミヤミのグラグラに目をつけていたし、現在も能力者狩りを行っている。ローが「幹部全員能力者か、全員デタラメな能力を身に付けてやがる、懸賞金も上がり続けるわけだ」と喋っている事から、世間的にもメリット>デメリットの図式が成り立っている事に他ならない。

 

カイドウも非能力者から能力者となり、SMILEを使って能力者軍団を作っている。これもONE PIECEにおいて能力者がアドバンテージを持っている事に他ならない。

 

最近なってやっと海戦というものが登場し非能力者が鍛え上げた超人的なフィジカルや特技によって能力者と対等に戦う描写が登場したが、それ以前まではパワーバランスが崩壊していた。

 

しかし、それでもなお、能力者が優勢という価値観があるのは間違いない。百戦錬磨のカイドウや黒ひげが能力者を増やす事にこだわっているし、セラフィム黄猿のレーザーのように悪魔の実の能力の部分的な再現を施している。

彼らは当然、新世界の非能力者集団の強者達と戦闘をした事があるだろう。セラフィムはまだしも、カイドウが「わずかだぞ、俺と戦えるやつなど」と語った時にシャンクスが写っていた事からシャンクスとも戦った事がある。つまり非能力者の戦い方を知っているはずだ。

にも関わらず、能力者を増やす事に拘っている非能力者なのに最強の海賊となったロジャーを見て覇気だけが全てを凌駕すると自分で語っているのにだ。

 

つまり、カイドウや黒ひげも、非能力者の強さ、戦い方を知った上でデメリットよりメリットの方が優っていると判断している事になる。

 

③ 能力を得ない理由

では、あえて能力を得ない者は何を考えているのだろうか?

先程も言ったが、ONE PIECEの世界では泳げるメリットというのが極端に低い。泳げても能力によって攻撃されるし、泳げない状況にされる事もある。ならば能力を得て攻撃力を上げた方がいいはずだ。

 

新世界の強者は、デタラメな能力を山ほど見てきているだろう。つまり能力者であるメリットも痛いほど知っているはずだ。それなのに敢えて非能力者を選んでいる。

そこで考えられる事として

  1. 悪魔の実の判別ができない
  2. 欲しい能力が既に取られている
  3. 海賊団としてのバランスを考えている
  4. 能力に頼らない戦闘法を確立している
  5. 覇気

これらが考えられるだろ。

 

そもそも悪魔の実図鑑を穴が開くほど読んでいなければ、何が何の悪魔の実判別すらつかないだろう。どれほど流通しているのかは分からないが、麦わらの一味でも王族だったサンジと、白ひげの船にいた黒ひげしか読んでいる描写はない。それなりに珍しい本とかんがえていいのではないだろうか?

たまたま手に入った悪魔の実が当たりの悪魔の実なのか?ハズレの悪魔の実なのか、分からないから食べたくても食べられないというのがよくあるケースなのではないだろうか。

 

サンジのように欲しい能力が既に取られていた場合も、「ハズレの能力かも知らない上に後から変更も効かず、カナヅチになるなら食べなくていいや」となるだろう。

また、黒ひげのように欲しい能力を手に入れるまで悪魔の実を食べない者もいると考えられる。

 

敢えて食べない者は

  1. 何の能力か分からない博打を打ちたくない
  2. 欲しい能力が取られている
  3. 欲しい能力のために食べない

これらで大体説明できる。

 

しかし、例外もある。フランキーだ

彼は明らかに当たりであるメラメラの実を食べるチャンスを棒に振った。断り文句はカナヅチになるからだと言っていたが、恐らく海賊団としてのバランスを考えたのだと思う。

ハートの海賊団も海戦が得意と言っていた。今まで能力に驕ってきた能力者軍団を海からの不意打ちで沈めてきたのだろう。つまり、能力に頼らない戦闘法を確立して、それを前提にしてチームができている場合、能力者になる方がデメリットとして働いてしまうので食べない。

これがフランキーやハートの海賊団の食べない理由ではないだろうか?

 

そして最後に覇気である。

カイドウは能力を持つ前も最強の兵士であり、個として強烈な力を誇っていた。その後、能力者になるが、非能力者のロジャーが世界を取った事で、能力を凌駕するのは、世界を制するのは覇気であるという価値観を持つに至る

覇気の扱いに劣る者はどれだけ強力な能力を持っても能力を使いこなしても世界を取れない。見方を変えれば、能力者である自分は世界を取れないと言っているようにも見える。

 

これは筆者の考えなのだが、非能力者の覇気の方が、能力者の覇気より強いと考えている。

根拠は

  1. カイドウの覇気だけが全てを凌駕する発言
  2. 非能力者のロジャーが世界を取ったこと
  3. シャンクスが覇気で緑牛を追い払った事
  4. 縛り

 

筆者はこの4つの根拠により覇気は非能力者の方が強いと考えている。

 

そもそもカイドウが「能力が世界を制する事はない!」「覇気だけが全てを凌駕する!」と語っていた。これはつまりどれだけ能力を極めたとしても、同じ程極めた覇気には敵わないと言える。覇気>能力の図式が成立している事に他ならない。

 

その証拠に非能力者であるロジャーが世界を制した覇気を極めれば能力に起こる事象を克服できるのかもしれない。

ローがシクシクの能力の病を覇気により破ったように、強すぎる覇気にローのシャンブルズが効かなかったように、ホビホビやアトアトなどは効かないだろう。

では、グラグラはどうだろうか?流石に地震までは止められないはずだ。だが、それならロジャーより白ひげの方が強くなってしまう。なので、強すぎる覇気は能力によって起こった事象すらも止めれるのかもしれない

ちょうど緑牛がシャンクスの覇王色により能力が解いて、あるいは解けて、痺れていたように、覇気にはそんな力もあるのだろう。

 

呪術廻戦やHUNTER×HUNTERに、なんらかの制約を設ける事で、能力や力が強化されるという設定がある

HUNTER×HUNTERの場合は、特定の相手にしか使わないから、その相手に対しては能力が強まる、"制約と誓約"という設定が。

呪術廻戦の場合は、相手に敢えて逃げ道を与える事で技の威力を上げたりする"縛り"というものが存在する。

他にも自身の手の内を明かす事で技の威力が上がったりする。

 

これらの共通点は、自分は何らかのデメリットを負うから代わりに対価を貰うという概念である。

覇気にも似たような事があるのではないだろうか?敢えて能力者にならないという縛りによって覇気が強まるのではないか?

それでなくても、そもそも能力者じゃないので非能力者は文字通り死ぬ気で戦わなければならない。つまり、気迫がまるで違うのだ。

いざとなったら能力で何とかできる能力者と違い一度でも能力を受けてしまうと致命的な非能力者は、その集中力、気迫の強さは段違いだろう。

それ故に非能力者の基礎戦闘力、覇気の強さなどは能力者よりも強いのだろう。能力者が危機に陥ったり攻める事に対して能力を使えるので、どうしても甘えがあるのだ。捨て去っても僅かに残っているのだ。

一方、非能力者は自身の五体しかないので、甘えなどないし、能力者が能力を扱う練習をする間、非能力者は自身の戦闘方法や覇気を極める。そういった所でも差が出てくるのだろう。

 

⑤ まとめ

基本的には能力を得た方がいい覇気を極められる人物がそれほど多いとは思えず、かなりの修練が必要である。覇気に頼らない戦闘法も、膨大な時間や特殊な環境が必要だろう。

それならば能力で手っ取り早く戦闘力を強化した方がいい。つまり、規模が大きい海賊団になればなるほど能力者で戦闘力を底上げをした方がいい。小さい海賊団ほど、覇気を極めた者と能力を極めた者でバランス型を目指した方がいい。

 

能力を得るものは、カナヅチのデメリットの低さと覇気は誰にでも極められるものではないという事を理解しているから能力を得ようとする。

 

能力を得ないものは、欲しい能力がなかったり、目の前の悪魔の実が何の能力か分からなかったり、覇気に頼らない戦闘法を既に持っていたり、能力がないからこそ覇気の修練に集中できるし、気迫が強まる事で覇気も強力になる。

 

これらが導き出される答えだ。

筆者的には能力を得た方がいいと思ってる。欲しいのはイトイトである。汎用性が高い。イトイトがないなら、ガスガスか、非能力者かな。

 

 

 

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