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(ヘンリー・エイヴリーの海賊旗/引用:Wikipedia/海賊旗)
① 黒ひげの夢の果て
筆者は以前、ルフィの夢の果ては建国だと考察した。単に筆者の好きなテレビゲームがONE PIECEをオマージュしていたので逆輸入して欲しいという願望だったのだが、それがまさか黒ひげの夢の果てという形で当たるとは。(笑)
② 黒ひげのモデル
実在の海賊である黒髭がモチーフなのは間違いないが、今回の建国という夢を聞いて思ったのは根本的なモデルは別の人物なんじゃないかという事だ。
それが海賊王と言われたヘンリー・エイヴリーだ。
筆者の好きなテレビゲームアンチャーテッドでは、彼が作った海賊達の楽園であり自由を謳った国リバタリアを探す物語なのだが、海賊島ハチノスと黒ひげの目的を見るに、エイヴリーをモチーフにしている可能性も高そうだ。
そもそも史実で海賊王と言われる大海賊をONE PIECEに登場させないのは明らかにおかしい。
きっと重要な人物にその役割を持たされているはずだ。
③ 海賊王ヘンリー・エイヴリー
イングランドのデボン出身と言われており、主にインド洋、紅海で活躍した海賊である。財宝を手にして無傷で引退した数少ない海賊の1人だ。
ソマリアのグアルダフィ岬で海賊同盟を結んだトマス・テューと共にムガール帝国のガンジサワイ号を略奪した。この時に略奪した財宝の価値は現在の価値に換算するとおよそ100億円以上と言われており、海賊史上最大の財宝を手にしたといわれている。
引退後のエイヴリーの消息は不明のままだが、母国イングランドではマダガスカルで国を築いているという噂が流れ、1709年にオランダの作家、アドリアン・ファン・ブルックによって略奪したムガール帝国の皇帝の娘と結婚し、マダガスカルの王になったという物語が作られ、これをもとに「ロビンソン・クルーソー」の著者であるダニエル・デフォーが「海賊王」という作品を作っている。
ちなみにこのダニエル・デフォーの本名はダニエル・フォーであり、貴族の響きを持つDeをつけてダニエル・デフォーを名乗ったそうだ。ONE PIECE的に言えばDの一族といえる。
このヘンリー・エイブリーをモチーフにしたもっとも有名な作品が「パイレーツ・オブ・カリビアン」のジャック・スパロウだろう。舞台はカリブ海のジャックとインド洋、紅海のエイヴリーで違う点はあるが、ジャックの海賊旗はエイヴリーの海賊旗にツバメを付け足したものになっている。
(ヘンリー・エイヴリーの海賊旗/引用:Wikipedia/海賊旗)
(ジャック・スパロウの海賊旗/引用:ジョニーデップニュース)
エイヴリーがムガール帝国の船を略奪したことでイングランドとムガール帝国の関係が悪化しエイヴリーの首には500ポンド(1,500万円)の賞金が懸けられた。
後に海賊の略奪行為によって国際問題が頻発したイングランドは、対策として全海賊に対してあらゆる罪を取り消す恩赦を与えると発表。名だたる海賊が恩赦と引き換えに海賊を辞める中、エイヴリーとウィリアム・キッドだけは例外として罪が取り消されることもなく依然として賞金首のままだった。
引退後のエイヴリーは確定的な目撃情報は一切なく、莫大な財宝と共に真相は歴史の彼方に消えている。そのため世界中で彼はどこかに国を作りそこの王として生涯を終えたのだろうと囁かれている。実際、国を作ったかどうかはともかく莫大な財宝は今も世界のどこかにあるかもしれない。
④ 黒ひげとの共通点
黒ひげのモデルは黒髭である。これは間違いない。しかし、同時にエイヴリーの要素も入っている。
まず、黒ひげのイメージ国はソマリアである。そもそもこれがおかしい。カリブの海賊ならバハマやキューバ、コロンビアなどでいいはずだ。
なのに、インド洋に隣接するアダン湾と接しているソマリアが選ばれている。
ソマリアには何があるのか?
エイヴリーがトマス・テューと出会って同盟を組んだグアルダフィ岬があるのがソマリアなのだ。そして現在でもソマリアには海賊が多い。カリブ海と並んで紅海、アダン湾は海賊の聖地なのだ。
建国という夢もマダガスカルで王になったと言うエイヴリーの伝説に共通する。しかし、これはカリブ海のナッソーにも海賊共和国と言うのがあったのでそちらがモチーフである可能性は高いだろう。
ただ、海賊史によるとマダガスカルには海賊達による民主主義国家リバタリアがあったとされているので、こちらも可能性はわずかながらあるだろう。
ハチノスもカリブ海のナッソーやポートロイヤルである可能性が高い。
しかし、マダガスカルも海賊達の中継地として賑わっており、マダガスカル島の隣にあるサントマリー島にはウィリアムキッドも活動拠点にしていたし、アダム・ボールドリッジはここを支配し、港に要塞を築いて王のように暮らしていたという。
黒ひげの好物であるケバブ。これはトルコの食べ物である。これもカリブ海よりソマリアを始めとする紅海、アダン湾に近いマダガスカル近辺を連想させる。
⑤ 黒ひげの海賊同盟
エイヴリーがテューと同盟を組んだように黒ひげも誰かと同盟を組むのではないだろうか?
シャンクスはないだろう。
革命軍も黒ひげに攻撃されたからこれもない。
クロスギルドが組みそうだ。
筆者は意外とルフィと組む事があるんじゃないかと思っている。
特に根拠があるわけではないが、ローやベッジと手を組んだようにルフィは目的が一致すれば昨日の敵は今日の友で手を組んでしまう。
そして黒ひげも敵と手を組むことも仲間に加える事も厭わない。
そのため、黒ひげと手を組むなら
- クロスギルド(大本命)
- ルフィ(大穴)
むしろ強大な敵に、歪みあってた者達が手を組むのはアツい展開だ。
エイヴリーとテューの連合艦隊だが、そもそもテューの一団にリチャード・ウォント、ウィリアム・メイといった名だたる海賊が傘下に入っていたことから、クロスギルドを彷彿とさせる。
クロスギルドを連想させるテューの一団と手を組んだエイヴリー、つまり黒ひげがクロスギルドと手を組むのが自然な気がする。
⑥ 海賊王になるのは黒ひげ
上記のように黒ひげにはカリブの海賊の要素だけでなく、エイヴリーやテューのようにインド洋で活躍していた海賊の特徴が多い。
つまり、海賊王と呼ばれるのも黒ひげなのではないだろうか?
エイヴリーはわずか2年半という短い活動期間の間に海賊史上最大の財宝を手に入れて、無傷で引退し、国を作ったと噂され、海賊王と呼ばれるにまで至った。
黒ひげのモチーフにエイヴリーがあるなら、エイヴリーのこのストーリーを黒ひげも辿るのではないだろうか?
つまり、海賊史上最大の財宝はワンピースであり、それを手に入れてハチノスを独立国家にするのではないだろうか?