ネタバレ注意!
最新話の内容を含みます!
- ① 宿儺の正体
- ② 自身を受肉させるパターン
- ③ この説の弱点
- ④ 呪物を沢山取り込んだパターン
- ⑤ 術式名と領域展開名の違い
- ⑥ 領域の術式
- ⑦ 術式調理説、仏具保管説の否定
- ⑧ 宿儺の術式
- ⑨ まとめ
(引用:呪術廻戦/著者芥見下々)
① 宿儺の正体
結論から言うと宿儺の正体は次のパターンのうちのどれかだと考えている。
- 自身を受肉させて浴をする事で器の魂を沈めて乗っ取っていった
- 宿儺自身が次々と呪物を取り込んで、浴をする事で呪物の魂を沈めて術式を取り込んでいった
このどちらかであり恐らく後者だろう。
そして術式は斬撃である。
② 自身を受肉させるパターン
これは以前から考察している内容である。
浴が器の魂を沈める為の行為という事が判明した事で、過去にも浴を行なって器の魂を沈めていたと考えられる。
実際に「器」と限定されているわけではない。ここでは伝わりやすさを考慮し、便宜上器の魂を沈めると表記させてもらう。実際は魂そのものを沈める効果があると思っていい。
人を魂ごと取り込む人物に天元が存在し、進化した天元と宿儺は見た目がそっくりだったので、天元は術式によって、宿儺は受肉先の魂を浴で沈めて取り込む事であの異形になり、取り込む度に身体の紋様が増えるのではないか?と考えていた。
(引用:呪術廻戦/著者芥見下々)
宿儺が複数の術式を使えるのは、術式の刻まれた器の魂を取り込むからだと考察している。
何故なら複数の術式を得られる乙骨は、脳のメモリがハチ切れない為にリカに外付けしているからだ。
(引用:呪術廻戦/著者芥見下々)
この事から仮に術式を得られる術式であったとしても、脳のメモリを使わずに生得領域内に術式をストックできるわけではなく、獲得した術式は脳に刻まれる事がわかる。
つまり、宿儺が調理によって対象を捕食する事で術式を獲得したり、仏具を保管するように術式を保管するというのは不可能ということになる。
だが、術式の刻まれた魂を取り込むなら宿儺自身の脳や魂に術式が刻まれているわけではないので、脳のメモリを無視できる。
加えて■開と唱えるのも生得領域内にある魂を取り出す詠唱と考えれば合点がいく。
③ この説の弱点
この説は220話の天使の発言によって瓦解してしまった。
天使の発言では、「誰も死後呪物になる方法を知らなかった」が、宿儺は一度経験しただけでコツを掴んだと語っていた。まるで今回の受肉が初めてかのような発言だ。
(引用:呪術廻戦/著者芥見下々)
そしてこれが出来るなら羂索のように延々と肉体を渡っていけばいいはずである。なのに呪物となって1000年間封印されていた。これは不可解である。
同じ時代に虎杖以外にも伏黒が宿儺の器になれた事から、1000年に1人の逸材は世界にたった1人というわけではない。天元の星漿体が代わりが生まれたり、同じ時代にも何人か存在するように、宿儺の器も度々生まれているのだろう。誰も特級呪物を食べようと思わないから試さなかっただけなのだ。つまり、受肉できる器が1000年間いなかったというのは考えにくい。
この説をまとめると
- 浴が魂を沈める効果がある事を知っていることに説明がつく
- 複数の術式を得られる事も説明できる
- ■開の詠唱に意味を持たせられる
- 羂索のように乗っ取っていけばいいのにしていない
- 天使の発言が解決できない。
という事は、この説は間違っている可能性が高い。そのため今回は別の可能性について模索する。
④ 呪物を沢山取り込んだパターン
上記の問題を解決するために考察していく。
上記の考察では
- 自力で呪物になれて受肉できるなら1000年間も呪物のままでいた事が不可解
- 天使の発言から当時は羂索以外で死後呪物になる方法を知らなかった
これが問題点である。
しかし、宿儺が自ら呪物を取り込んでいたとしたらどうだろうか?
つまりこうだ
- かつて強靭な肉体と圧倒的な自己を持つ宿儺がいた
- ある日、術式の刻まれた呪物を取り込んだ事で今の虎杖のような関係性になった
- つまり、肉体の主導権は宿儺(虎杖)、閉じ込められているのが呪物の魂(宿儺)
- 次第に魂が混ざり合い宿儺の魂と脳に取り込んだ呪物の術式が刻まれた、それが斬撃の術式だった(これにより間接的に五条の発言も回収できる)
- もっと力を欲した宿儺は、沢山の呪物を取り込むが、一時的に呪物に肉体を乗っ取られる事が起き始める(寝ているときや疲れている時など)
- そのため呪物の魂を沈める方法を模索し始めた
- ある日、浴を知った宿儺は呪霊、あるいは人でそれを再現
- 結果として取り込んでいた魂が沈み込んで、完全に取り込む事ができるようになった
- 術式の刻まれた魂を取り込んでいるが、宿儺自身の魂や脳に術式が刻まれた訳ではないので、脳のメモリに抵触せず複数の術式を所持できる
- ■開の詠唱によって取り込んだ魂を解放することで術式を切り替える
- 取り込む度に見た目が変化していき、紋様も刻まれるようになった
- 斬撃の術式は浴をする前だったので宿儺自身の魂と脳に刻まれているから■開の詠唱無しで使用できる
- 浴によって取り込んだ呪物の魂を沈められる事を知っていても、自分自身を呪物にする事は知らなかったので羂索と契約し呪物となった
このようなストーリーはどうだろうか?
これなら、宿儺が羂索に呪物にしてもらうまで呪物になる方法を知らなかった事も、乗っ取りを繰り返して1000年間生きなかった事も、浴が魂を沈められる事も説明できる。
思えば宿儺の領域展開「伏魔御厨子」の伏魔は調伏するという意味がある。この伏魔は呪物の魂を調伏する、しているという意味が含まれていそうだ。振り返ると乙骨が里香の魂を抑留する縛りをしていたように、この作品では魂は抑留できる。宿儺も何らかの縛りによって消滅しそうなほど弱った魂を抑留しているのかもしれない。これには■開も関わっていきそうだ。
⑤ 術式名と領域展開名の違い
術式名は御厨子と言われているが果たしてそうだろうか?
この記事では、領域展開の名前を省略して御厨子と呼んでいる、又は生得領域の事を指しているのではないか?と論じた。
何故なら領域展開名には生得術式と関わりのある文字が含まれているだけで術式名は入っていないからだ。
御厨子という言葉に騙されがちだが、領域展開の名前=術式名ではない。
無下限呪術は無量空処
無為転変は自閉円呑裹
十種影法術は嵌合暗翳庭
投射呪法は時抱月宮殿
何となく術式を連想させる文字は入っているもののイコールではない。領域名が御厨子だからといって術式名にも御厨子があるとは限らないのだ。
この事から領域名が「伏魔御厨子」だから術式名も御厨子である根拠にはなり得ないし、領域名に含まれている文字が直接術式を表している事もない。
そのため御厨子はあくまで領域名または生得領域を指しているのではないかと考察した。
御厨子を宿儺の術式と言うように万が発言していたが、万は宿儺を愛しているため、恋人を下の名前で呼ぶように「御厨子を使わないの?」と言ったのではないだろうか?
普通なら「領域を展開しなさいよ」だが、万の1000年前の立ち位置を表す事と恋愛感情を上手く表している描写だと捉えていいだろう。
(引用:呪術廻戦/著者芥見下々)
そして万が「御厨子を使って欲しいこと」「切って切り刻んで欲しい」と語っている事からやはり宿儺の術式=斬撃と捉えて良い。
この仮説が正しいなら、御厨子に術式名を表す鍵括弧がついていない事も説明できる。
(引用:呪術廻戦/著者芥見下々)
御厨子が領域展開名を省略して喋ったなら、当然、術式ではないので鉤括弧はつかない。領域展開名にも鉤括弧は付くがそれは技に鉤括弧がつくのと同じ理屈であり、省略されていたので鉤括弧が付かなかったのではないか?
つまり術式名とは
- おおむね鍵括弧がつく
- 領域展開名と同じ言葉は術式名にはつかない
- 技を発動するとき、技の解説、領域展開、または術式の技名を紹介する際は術式名に鍵括弧は付かず、技名に鍵括弧がつく
このように統一されているようだ。
(引用:呪術廻戦/著者芥見下々)
術式名には領域展開名と同じ言葉は入らない。万は領域展開を省略して御厨子と呼んでいたのだろう、恐らく恋人ぶって。(笑)
そのため御厨子に鉤括弧が付かなかった。
万が「あなた以外の術式で触るなんてどういうつもり?!」という発言は、宿儺の術式=御厨子=斬撃というより、単に宿儺の術式が斬撃でありそれで切り刻んで欲しくてそう喋っただけなのだろう。
⑥ 領域の術式
結界術を使って心の中を具現化し、術式に必中効果を付与する。
重要なのは付与する術式は1種類だけなのか?と言う事である。
羂索の領域展開の描写を見ると、肉体を乗っ取る術式や「呪霊操術」ではなく、虎杖母の「反重力機構」が付与されているように思える。少なくとも呪霊操術や肉体を乗っ取る術式ではないだろう。
(引用:呪術廻戦/著者芥見下々)
勿論、肉体を乗っ取る術式を持つ羂索の領域展開が、今まで取り込んだ術式から選んで付与できる領域という可能性もある。しかし、それならわざわざ反重力機構ではなくてもいいはずだ。本人も出力は心許ないと言うくらいだし。
もし、複数持ってる中から好きな術式を付与できるなら?
領域展開に付与できる術式は生得術式じゃなくても可能と言う事になる。
さらに重要なのは、領域内で九十九に当たった重力は術式反転だった事だ。
(引用:呪術廻戦/著者芥見下々)
つまり
- 領域の必中術式はデフォルトだと生得術式である
- 領域に付与できる術式は生得術式以外でも可能
- 術式反転も付与できる
- 領域名に術式名がそのまま入らない
領域展開はこのように捉えられる。
恐らく領域展開のデフォルトは生得術式が付与されており、そのため名前も生得術式に関わる文字が含まれる。しかし、術式が複数ある場合は好きなものを選んで付与できるのだろう。
つまり、宿儺の領域展開も複数ある術式の中から斬撃を付与しているだけの可能性がある。
そしてその斬撃すらも術式反転である可能性すら考えていかなければならない。
何なら1つだけではないかもしれない。斬撃と炎と十種影法術の3つを同時に付与する事も可能かもしれない。
そして五条が初めて領域展開した時にサラッと喋っていたこのセリフは宿儺との戦いで回収されるのではないだろうか?
(引用:呪術廻戦/著者芥見下々)
「同時に領域が展開された時、より洗練された術がその場を制するんだ。相性とか呪力量にもよるけど」
今までは洗練された領域が押し合いに勝っている描写ばかりだった。そして結界を閉じない領域を展開する宿儺の洗練度は作中最強だろう。しかし、五条も獄門疆の中で洗練度を上げている可能性もある。そうなるとこの相性や呪力量が重要になるだろう。
宿儺は五条の術式を知っているので有利な術式を選んで領域を展開するかもしれない。
⑦ 術式調理説、仏具保管説の否定
御厨子が斬撃で、炎も使い、趣味は食べる事、「捌」も捌くという意味であり、御厨子と言う単語が御厨子所という天皇に料理を出す役職だったり、食事を作る所であったりする事から、宿儺の術式は調理関係ではないかと考察されている。
あるいは仏具を保管するものを指す事から色んな術式を保管する術式である。と考察されている。
しかし、本当にそうだろうか?
昔の人は娯楽がないので食べる事や言葉遊び、セックスが趣味というのは有名な話だ。そのため宿儺もただの趣味かもしれない。万も猿脳のポタージュが好きだったし食べ物に目がなかった。
(引用:呪術廻戦/著者芥見下々)
この事からあの時代は食べる事が好きな人が多いことがわかる。なので宿儺の趣味が食べる事だからといって術式に関わると言う根拠になり得ないのだ。
御厨子が仏具を保管するから術式を取り込める術式なのでは?これもおかしい。
宿儺の術式はあくまで斬撃であり、乙骨のコピーのように戦闘中に相手の術式を取り込んでいる描写はない。加えて乙骨のように外付けしない限り脳のメモリがハチ切れるので、いくら■開で術式を切り替えるという縛りをしていたとしても、術式そのものは脳に刻まれるわけだから、やはりこの脳のメモリを用いない形で術式を所持しなければならない。
御厨子と言う名前もそうだ。上記でも考察したが領域展開の名前は術式名には含まれない。要は御厨子は領域展開の名前であり、術式名ではない事になる。
「伏魔御厨子」の文字の中に術式に関わる文字が含まれているのは間違いないだろう。しかし、それがそのまま術式名となるわけではない。領域名には術式を連想させる文字が入っているだけで、領域名から術式を考察しても正解に辿りつかないかもしれない。そのため御厨子だから調理や仏具を保管するような術式という根拠になり得ないのだ。
つまり宿儺の術式を考えるうえでこの「伏魔御厨子」の固定概念から離れる必要がある。そもそもあの斬撃でさえ術式反転の可能性があるのだ。羂索が常時「反重力機構」を術式反転で重力として使っていたように、一見しただけでは順転なのか反転なのか判断付かない。
⑧ 宿儺の術式
宿儺の術式を考察する場合
- 伏魔御厨子という名前を基準にしない
- 斬撃を基準にする
- 斬撃が術式反転という可能性を考慮する
- 乙骨はコピーの術式を基準にする
- 術式は脳に刻まれる
- 器の魂を沈める浴を知っている
- 羂索の領域展開も視野に入れる
これらを基底にしなければならない。上記の2つの考察はこの条件を満たしている。
そのためここからは宿儺の術式が斬撃だった場合の術式名と詳細を考察していく。
斬撃なのだからそれにまつわる名前だろう。
また領域の掌印が閻魔天印であることから仏教要素を、両面宿儺の伝説や八岐大蛇を知っていることから日本神話を、天使の因縁を考えるとキリスト教要素もあるかもしれない。
- 切、斬、断、裂、刀、剣
- 捌、截、裁、塵、細
- 死、殺、鏖、破、壊、撃、滅、乱、舞、魔、罪、殲
- 閻魔、須佐之男、日本武尊、八幡神、天叢雲剣
- コトアマツカミ、イナザミ
- サタン、ルシファー、ベルゼブブ、アザゼル、リリス、カイン
などの字や要素が含まれているのではないだろうか。
- 切断呪法 : そのまま過ぎるか。
- 斬滅呪術 : 語呂が悪い
- 斬殺操術 : 操るでいいのか?
- 閻魔截断 : 中二くさい
- スサノオノムラクモ : 繋げただけ
- 日本武尊の怒り(ヤマトタケルの怒り) : 九十九のボンバイエ的な
- カインの刻印 : スパナチュかよ
ダメだ…筆者の想像力ではそれらしいものが全く思いつかない。(笑)
この記事を読んだ方、いい術式名が思い浮かんだら是非コメントして頂きたい。(笑)
術式名は読者の方々に任せるとして、術式の詳細はなんだろうか?
斬撃と言っても解釈の仕方次第で出来ることの幅が広がるのが呪術廻戦。そうなると拡張術式や拡大解釈が重要となる。
切断は、物を断つ、細かく分けるなどが連想される。例えば相手の術式を物として認識する事でバラバラにしたり出来ないだろうか?
今の宿儺は魔虚羅を使役できるので無下限対策は魔虚羅に任せていい。しかし、それだと純粋に宿儺と五条では五条の方が強いことになってしまう。それでは宿儺の格が落ちる。
そもそも宿儺は分析力が作中トップであるので、2話で五条と手を合わせた時にある程度術式を把握していたからこそ、3話で「小僧の身体を物にしたら真っ先に殺してやる」と語ったのではないだろうか?
あの宿儺が魔虚羅任せでしか無下限に対抗できないとは思えない。無下限のあの実力を見ても殺せると思っていると言う事は自身の術式でも無下限に対する対策があるのではないだろうか?
それが拡張術式によって相手の術式そのものもを対象にしてバラしていくなら無下限ガードを剥がしていく事で攻撃が当たるかもしれない。
⑨ まとめ
天使の発言と浴によって宿儺の術式を満たす条件が増えてしまった。
- 宿儺も羂索に呪物にしてもらうまで呪物として魂を切り分ける方法を知らなかった
- 魂を沈める浴を何度もしていることを説明しなければならない
- 領域展開名に術式名は入らないので「伏魔」「御厨子」も術式と完全なイコールにはならない
- 術式効果は斬撃である
- 斬撃が術式反転の可能性もある
- 乙骨のコピーや羂索の術式ストックのように術式の所持は脳のメモリを使うのでこの点を考慮する
- 「伏魔」「御厨子」から連想されるものが術式か、■開に関わるものである
これらをすべて満たしている必要がある。
もちろん、羂索が3つあるいは4つ術式を所持していることを考えれば、宿儺の術式は術式を保管できる「御厨子」であり、所持できる術式は4つまで、というのも十分考えられるだろう。むしろ可能性は高いと思う。しかしその場合は何のために浴をして魂を沈めるのかを説明できない。
この記事では以下のように考察する。
- 宿儺の術式は斬撃や切断、破壊、殺害、閻魔や日本神話、キリスト教要素が入っている名前で、斬撃の術式である。
- 魂を知覚しているので釈魂刀と同じ必殺の攻撃であり、拡張術式によって相手の術式そのものを切断できるかもしれない。
- ■開は術式とは別物であり、それは魂を沈める浴と関わっていると考えられる。
- 宿儺は呪物を取り込み斬撃の術式を手に入れ、力を欲した結果呪物を取り込み過ぎて逆に呪物に取り込まれるのを防ぐため、浴を開発した。
- 呪物の魂を取り込んでいるため、星漿体を魂ごと取り込む天元と見た目が似ている。
そもそも肉体の主導権を得るのはどのタイミングなのだろうか?
受肉した時しかないのだろうか?
もし受肉した後でも魂が折れた瞬間に生得領域内で主人格の魂を沈めることができたなら肉体の主導権を得ることができるのではないだろうか?
虎杖に関しても渋谷で皆殺しが起きて七海と釘崎が死んだ時、確実に魂が折れていた。
(引用:呪術廻戦/著者芥見下々)
これは真人もそのように語っていた。恐らくこの時にやろうと思えば宿儺は肉体の主導権を獲得できたのだろう。しかし、術式を持たない虎杖に興味はなかったから実行しなかった。
今、伏黒はこれと逆の状態になっている。つまり、宿儺の魂を折る事ができれば伏黒の魂が再び主導権を握れるかもしれない。