ネタバレ注意!
最新話の内容を含みます!
(引用:呪術廻戦/著者芥見下々)
① 宿儺の正体と術式
筆者は以前、宿儺の正体は術式の刻まれた呪物の魂を沢山取り込む事で異形となり、複数の術式を所持した人物と考察した。
詳しくは該当記事を読んでほしいが根拠は
- 他者の魂を沈める浴の効果を知り、過去にも行なっていたこと
- 他者の魂を取り込む天元と見た目が似ていること
- 複数の術式を持つ乙骨や羂索と違い◾️開と唱えなければ術式を切り替えられないこと
他者の魂を沈める事で肉体の主導権を得られる。そのために浴という儀式が必要になる。つまり、宿儺は過去にも浴をしているはず。
となると、宿儺は
- 過去に何度も受肉して、器の魂を沈めて乗っ取ってきた
- 呪物の魂を浴によって沈めて取り込んできた
の2つのパターンしか考えられない。
(引用:呪術廻戦/著者芥見下々)
もし、過去にも受肉していたなら
- 羂索のように千年生きられたはず
- 天使が「羂索の誘いに乗ったのは誰も死後呪物になる方法なんて知らなかったからだ。だが、堕天は一度経験しただけで自らの魂を呪物として切り分ける方法を掴んだのだろう」という発言と矛盾する
天使の発言から、宿儺は羂索に呪物にしてもらうまで呪物になる方法を知らなかったと考えて良い。堕天という異名を知っていて深い因縁がある天使がそう言っているのだから信じるしかない。
同時に宿儺の堕天という異名も色んな人物に受肉してきたのが由来という説も消え去ったと考えていい。
過去に何度も受肉したなら宿儺の器の適合者が沢山いることになる。天元の星漿体が同時に何人も存在するように、虎杖と伏黒のように宿儺の器も沢山いるかもしれないが、それなら羂索のように千年生きれたはずである。
羂索との縛りによって受肉しなかった可能性もあるが、それだと自力で受肉できて何度も受肉を繰り返す事で術式を獲得してきた宿儺が縛りを結んだ意味が分からない。何より天使の発言が決定的なので、宿儺の受肉は虎杖が初めてと考えて良い。
(引用:呪術廻戦/著者芥見下々)
そうなると呪物の魂を浴によって沈めて取り込んできたと考えるしかないのだ。
天元が星漿体の魂ごと同化して取り込んでいるのと同じように、宿儺も呪物の魂を取り込む度に体に紋様が刻まれてあの異形になったと考えた方が自然だ。
(引用:呪術廻戦/著者芥見下々)
作中でそのように明言されたわけではないが、九十九は同化した星漿体の声が聞こえるし、なんなら羂索に乗っ取られて脳も魂も無い夏油の身体に残る意志が聴こえていた。この事から天元は星漿体を魂ごと取り込んでいる人物と考えていい。
しかもこの2人は見た目が似ている。他者の魂を取り込んで高次元の存在になるとあの見た目になっていくのだろう。
(引用:呪術廻戦/著者芥見下々)
◾️開とは取り込んだ術式の刻まれた魂を取り出す事で術式を切り替えているのではないか?
筆者はそのように考察している。
② 術式は魂に刻まれる
真人が言うには肉体の形は魂の形に引っ張られるらしい。
(引用:呪術廻戦/著者芥見下々)
もしこれが本当なら魂に刻まれてるものも体に刻まれるはずだ。つまり術式が脳に刻まれるのは、魂に術式が刻まれているからではないだろうか?
何故なら肉体に魂は宿るのではなく、魂が肉体より先に存在するからだ。
(引用:呪術廻戦/著者芥見下々)
魂と肉体はお互いに影響し合うが、肉体が甚爾のように特別でなければ、魂から肉体に干渉する力の方が強い。
真人の術式がそれを証明しているし、受肉体へのアドバンテージは魂の状態に左右されるという事が、宿儺が伏黒に受肉した際に明確に描かれていた。
(引用:呪術廻戦/著者芥見下々)
魂は肉体より先に存在し、魂の形に肉体は引っ張られる。魂に術式が刻まれているなら、肉体にも刻まれる。
それならば術式の刻まれた魂を取り込めればその術式を使う事ができるはず。
それを◾️開によって切り替えているのが宿儺である。
③ 宿儺の術式は焼き切れない
もし、筆者のこれまでの考察が正しいなら宿儺は術式が焼き切れない事になる。
厳密に言うと斬撃の術式は焼き切れても、他の術式は焼き切れないか、焼き切れても別の術式に切り替える事ができる。(筆者は宿儺の斬撃自体、術式反転と考察している)
この説の優れている点は、魔虚羅戦で領域展開直後に宿儺が◾️開を使った事を説明できるところだ。
もし、◾️開が宿儺の術式なら◾️開そのものもが焼き切れているので使えないはずである。なのに宿儺は領域展開直後に◾️開を使っていた。現時点での情報量では
- 五条のように反転術式で術式を回復した
- ◾️開はそもそも術式ではない
この2つのパターンしかないだろう。
五条のように反転術式で術式を治癒していた可能性もなくはない。特に宿儺は作中最強の反転術式の使い手なので、術式の治癒くらい容易いものだろう。しかし、魔虚羅戦でそのような描写や説明がないので、今の時点ではなんとも言えない。
そうなると、あの◾️開がそもそも術式ではないと考える方が自然だろう。
実際に◾️開が術式でない根拠は他にもある。
- 乙骨と羂索は◾️開の詠唱をしない
- 術式を複数所持する術式も脳のメモリに抵触する
複数の術式を持つ2人が詠唱なしで術式を切り替えている。
乙骨の場合は、無限にコピーする事はできても無限に術式を保存する事はできない。何故ならコピーのように複数の術式を得られる術式は数は増やせても術式を保存する脳のメモリまでは増えないからだ。
(引用:呪術廻戦/著者芥見下々)
乙骨がコピーした術式を複数ストックできるのは、リカという無限のハードディスクがあるからだ。もし、それがない場合は自身の脳に保存するしかない。しかし、そうなると脳のメモリという限界にぶち当たる。
この事から乙骨のコピーのように複数の術式を得られる術式は保存先の脳のメモリは増やさない事が分かる。宿儺にはリカのような存在はないので複数の術式を得られたとしても脳のメモリを超える数の術式は保存できない事になる。
また、乙骨はコピーにより複数の術式を持っていたが、領域展開直後に術式が焼き切れた時は今までコピーした術式も使えなかった。つまり、宿儺も◾️開が術式なら使えない可能性が高い事がわかる。
一方で羂索も複数の術式を持っており詠唱なしで術式を切り替えられていた。しかし、彼も領域展開直後は呪霊操術も反重力機構も使っていなかった。
彼の場合は乙骨と違い、独立した術式を複数持っている。乙骨は呪言やドルゥブの術式を持っているが、あくまでコピーという1つの術式によって他の術式を使える状態である。そのため乙骨はコピーの術式が焼き切れたらコピーしてきた術式も使えない。
だが、羂索は呪霊操術と反重力機構というそれぞれが独立した術式なので領域展開直後でも使える可能性があったが、九十九&腸相戦では使っていなかった。
使えなかったのか、使えたが九十九と腸相の波状攻撃で使う暇がなかったのか分からないが、全ての術式が焼き切れていた可能性が高い。
そうなるとますます宿儺の◾️開は術式ではない可能性が高い。
羂索は複数の術式を持っているが、術式自体は羂索の脳に刻まれているので、当然焼き切れたら使えなくなる。
しかし、筆者の考察では宿儺はそもそも術式の刻まれた魂を切り替えているだけなので斬撃の術式が焼き切れても炎の術式が刻まれた魂に切り替えればいいだけだ。
要は人格に術式が刻まれていると思えばいい。それを切り替えれば当然術式も新品状態である。どちらの魂に切り替えても浴によってその魂は沈んでいるので肉体の主導権は宿儺が握ったままなのだろう。
④ まとめ
- 乙骨のように複数の術式を得られる術式は、リカのような外付けハードがない限り、脳のメモリに制限される
- 羂索のように独立した複数の術式を持っていても領域展開直後は全て焼き切れる可能性がある
- 術式によって複数の術式を所持している場合は詠唱なしで切り替えられる
- 脳に直接術式を刻んで複数の術式を所持している場合は詠唱なしで切り替えられる
- 宿儺の◾️開は領域展開直後でも使っていたから術式ではない可能性が高い
- ◾️開が術式でないなら、他者の魂を沈める浴と無関係ではないだろう
- 浴をする事で他者の魂を沈めて、術式の複数獲得を可能にしている
このように筆者は考察している。
以前からの記事をまとめた内容になってしまったが、詳しくは添付した過去記事を読んでいただきたい。面白いです。